テレワーク中のパソコンを打つ姿勢、前かがみになっていませんか?
自宅では会社にあるようなオフィスワークに適した机と椅子がなく、簡易的なものを利用しているので、姿勢が悪い状態で作業をしているというのはよくある話。でも、前かがみの状態で毎日長時間の作業を行っていると、腰痛はもちろん、“腰椎椎間板ヘルニア”という大きな病気になる恐れもあるのです。
腰椎椎間板ヘルニアと聞くと「高齢者がなる病気では?」と思うかもしれませんが、実は、製薬会社の生化学工業が実施したアンケート調査によると、腰椎椎間板ヘルニアになった人は、男女とも30代が最も多く、20~40代が約7割を占めているのです。
また、ヘルニアになると、足の痛みやしびれ、腰痛が起きますが、その痛みは「冬の寒い時期に悪化する」と答えた人が45.3%にも上っています。ですから、まだテレワークが続いている人は、気温が低い日もあるこの時期、腰痛やヘルニア予防を意識して過ごしたいものです。
ヘルニアの世界初となる注射薬「ヘルコニア」を開発した生化学工業が2月中頃に実施した『腰椎椎間板ヘルニア実態&治療プレスセミナー』では、慶應義塾大学医学部整形外科講師の岡田英次朗さんが登壇。岡田さんによると、腰椎椎間板ヘルニアの原因として大きいのは、腰椎に大きな負担がかかる動作なんだとか。それが、「前かがみの姿勢」、「前かがみになって荷物を持ち上げる動き」というのです。
とくに前かがみの姿勢は、「デスクワークの人がなりやすいので要注意」と岡田さんは述べています。テレワークで机の高さが合っていないなど、悪い姿勢を長時間続けると、腰椎に知らず知らずのうちに負担がかかり、ヘルニアのリスクが高まります。そうならないために、腰椎への負担を避けるための対策をチェックしておきましょう。
■座るときは背筋を自然と伸ばし、背もたれと腰との間にこぶしが1つ入るくらいにする。また、下腹を軽く引き締め、腰と太ももの角度をほぼ直角にして足裏がぴったり床につく高さにする。
■前かがみにならないよう、頭から坐骨の位置をまっすぐにするように心がける。
■テレワークの場合は、PC 画面を目の高さにしたり肘の高さに合うようにデスクの高さを調整したりするなど、できる限りオフィスと近いような環境を整える。
これらの姿勢は、腰痛予防にもなるので、すでに腰痛を感じている人は、とくに意識して取り入れてみましょう。