2021年がスタートしてから、早2ヵ月が過ぎました。コロナ禍もあり、何となく働く意欲が失われているなんてことはありませんか? 働くモチベーションを維持するためにも、働く意識をレベルアップしてみるのもいいかもしれません。
ところで、“指示待ち”といわれる若者たちを横目に見つつも、実は自身も“働かされている”感にとらわれてはいないでしょうか。心当たりのある方に向け、「ビジネスエリートになるための 教養としての投資」(ダイヤモンド社刊)の著者で投資家の奥野一成さんに、脱・指示待ちの方法を教えていただきました。それが、指示待ちの「労働者1.0」から主体性のある「労働者2.0」へレベルアップする方法です。
■「労働者1.0」って?
奥野さんによると、「労働者1.0」の典型は、夜、酒場で「あの上司、ふざけんなよ」などと愚痴を言いながら苦い酒を飲むような人なんだとか。常に受動的で、ムカつくデキの悪い上司に従わざるを得ない社員です。上司からの指示があったときにしか動かない、そんな状態では、いつまで経っても人に使われるまま。もし、自分に労働者1.0の自覚があるのなら、レベルアップのチャンス。今の時代、いつリストラされたり会社が倒産したりするかは分かりません。目指すべきは「労働者2.0」なのです。
■目指せ「労働者2.0」! 価値ある労働力になるには?
「労働者2.0」とは、自ら積極的に動く、価値のある労働力を持つ人のことを言うのだそうです。どうすれば、そのような人になることができるのでしょうか?
「与えられた日々の仕事を漫然とこなすのではなく、自分がどのように役立っているか、付加価値を与えているかをよく考えながら仕事をするだけでも、パフォーマンスは変わります。例えば、自分がどこかの店舗のスタッフであれば、顧客はどういう経験をしたくてその店に来ているのか、自分がどういう気遣い・アクションをすると顧客が対価を支払いたくなるのかをよく考えて行動するということです。営業補佐の仕事ならば、どうすれば営業マンがより効率的に動けて売上が伸びるのか、具体的に思案してサポートを行いましょう」
「その作業をしている瞬間には、具体的な対価を得ている実感はないかもしれませんが、あなたが付加価値の提供を意識し続けることで、例えば顧客が常連化するなどといった効果が現れます。すると、雇用主はあなたをもう解雇はできなくなります。あなたが必要な存在だからです」
価値ある労働力になるには、顧客の課題をみつけ、それを解決しようという視点に立ち、何をどうするべきなのかを集中して考え続けることが重要であるようです。
上司や組織の愚痴で1日が終わる「労働者1.0」から脱して、雇用主が手放したくなくなる魅力的な「労働者2.0」になるために、ぜひ実践してみましょう!