お笑いタレントの出川哲朗が出演するフマキラーのゴキブリ用殺虫剤CMが3月22日より放送を開始した。
出川が起用されたのは同社の「ゴキファイタープロ ストロング『なんだよあの会社』」篇と、「ゴキブリ ワンプッシュプロプラス『ヤバイよあの会社』篇で、茶色いコスチュームをまとい、リアルなゴキブリ姿となって登場。キッチンで家主を挑発しながら踊るゴキブリ姿の出川に対し、強力な「ゴキファイタープロ ストロング」が吹きかけられ、その威力に「なんだよあの会社‥‥」と嘆く演出となっている。
同CM撮影後のインタビューにて、出川は「25年前に抱かれたくない男に選ばれ、CMが欲しくて『殺虫剤から逃げ回るゴキブリ役なら来るだろう』とテレビで言っていたんですが、当時はオファーがなく、その願いが今回25年越しで叶いました」と語り、念願のゴキブリ役に抜擢されたことを喜んだ。
「出川本人としては害虫役の抜擢を『夢が叶った』との思いのようですが、ネット上では今回のCM起用が『差別に該当するのでは?』との見解も出ています。というのも、最近ではお笑いタレントの渡辺直美を東京五輪開閉会式で豚に見立てた衣装を着せて『オリンピッグ』などとする演出案が出ていたことが発覚し、大騒動に発展。女性蔑視や容姿の侮辱にあたると指摘する声が飛び交ったことから、今回、害虫役に抜擢され、スプレーで退治される演出を請け負った出川についても『差別だぁぁぁ』『人をゴキブリにたとえるとか侮辱でしょ』『豚より悪質』『これはアウトじゃないの?』『このCMを発案した人も叩かれなければ平等じゃないよね』とのツッコミが続出しています。中には、25年越しの念願叶った出川に対して、『本当はこんなオファーされて傷ついてるんじゃ‥‥』と気遣う声もありました。
民間企業が演出するエンタメ要素の強いCMと、世界平和の式典である五輪での演出とでは事情が異なりますが、後者はあくまで演出を議論する段階のボツ案の一つで、前者は最終的な完成品。渡辺はNGで出川はOKとする流れとなれば、侮辱問題のダブルスタンダードになりかねないと懸念する人もいるようです」(テレビ誌ライター)
これまで、「抱かれたくない男」「嫌いな男」などのランキングで栄えある1位を獲得してきた出川だが、「砂に埋めたい男」ランキングで1位に輝いた際には、「なんで知らない人たちに砂に埋められなきゃならないんですか?」「僕が何をしたって言うんですか?」とショックを受けたとも明かしたことがある。
今後は新たに「害虫駆除スプレーをかけたい男」ランキングでも上位に食い込むことになるかもしれない?
(木村慎吾)