NHK朝のテレビ小説「花子とアン」で、仲間由紀恵演じるもうひとりのヒロイン・葉山蓮子の駆け落ち相手を演じて注目を浴びたのが、俳優の中島歩だ。作中では学生運動に燃える帝大の学生から、白髪交じりの中年まで演じてみせたが、その自然な演技は26歳とは思えないと評判も上々だった。
また、最近ではドラマ「すべてがFになる」(フジテレビ系)に二話連続で出演し、猟奇殺人の要となる芸術家の役を演じた。背中を丸め、おどおどした様子、ムキムキの体を披露する様は、まさかあの「花子とアン」の宮本龍一だと気づかなかった人も多かったはず。そのリアルな演技と圧倒的な存在感は、恐怖すら感じたものだ。
それもそのはず、中島は美輪明宏が主演・演出を務めた舞台「黒蜥蜴(くろとかげ)」でデビュー。約200人のオーディションの中から美輪自身が見いだした逸材だ。
「ドラマ内で世の女性たちを魅了した中島の筋肉美は、美輪の『もっと体を大きくするように』という指示のもと、食事制限と筋力トレーニング、そしてプロテインで作り上げたものだそうです。美輪の美意識に応えるために相当トレーニングしたのでしょう」(芸能関係者)
実は中島、あの「武蔵野」などの作品で知られる小説家・国木田独歩の玄孫で、名前も独歩の「歩」をとって名付けられたという。
「そんな独歩の性格を受け継いだのか、中島自身も大変な勉強家です。宮本龍一役が決まったときは、そのモデルとされる宮崎龍介についてかなり詳しく調べ上げたとか。そんな役作りが功を奏してか、演技力についても上手いというより『この人、本物ではないか?』と思わせる迫力がありました」(前出・芸能関係者)
昨今の俳優界は筋肉イケメンが花盛り。西島秀俊が結婚した今、鈴木亮平や福士蒼汰などとともに、2015年は中島がモテマッチョとして人気を呼びそうだ。