KinKi Kidsの堂本剛に「ジャニーズ事務所を6月退所説」が浮上している。
2月中旬に「東京スポーツ」が独占スクープしたものだが、後追い取材はいっさいなし。信ぴょう性には首を傾げざるを得ないが、19年7月に創業者のジャニー喜多川氏が逝去してから所属タレントが相次いで退所しているだけに、まったくのガセと無視することもできない。
剛は音楽性を強く求めた異質のジャニーズアーティストだ。02年からソロ活動をはじめ、プロジェクトのコンセプトごとに「244 ENDLI-x」「剛 紫」「ENDRECHERI」と名義を変えている。作詞・作曲・編曲に演出まで行うが、昨年は意外なジャンルと手を組んだ。得意とするファンクミュージックを子どもに提供したのだ。
「NHK・Eテレの子ども向け番組『シャキーン!』のために『前のめリズム』という新曲を作詞・作曲、ボーカルまで務めたのです。昨年12月7日から流れていました。自分と誰かを比べて、苦しくなったり不安になったりする世界から飛び立ち、明るい今へたどり着くという詞の応援ソング。笑えて楽しく踊れる曲です」(アイドル誌ライター)
ファンクは剛の真骨頂。同年には「堂本剛FUNK同好会」という特別ユニットで「2020 FNS歌謡祭」(フジテレビ系)に2度目の出演。局の看板大型歌番組の生放送中に、ドラム担当で「ジェニーハイ」のメンバーの小籔千豊、ベース担当で「ジェニーハイ」のメンバーの野性爆弾・くっきー!、キーボード担当のGakushi、コーラス担当のゆりやんレトリィバァら音楽家や仲間芸人とオリジナル楽曲「しすてむ」を完成させて、披露している。
過去には、ジャニーズアーティスト以外にも楽曲提供している。11年には、吉本興業×TBS系ネタ番組「あらびき団」の企画を受け、「キュートン」というカルトにしてマニアックな越境ユニットに提供した。
キュートンとは、当時は無名だったくまだまさし、アホマイルド坂本、クニ、椿鬼奴、しんじ、増谷キートンによるパフォーマンス集団。「あらびき団」を観て剛がファンになったという噂を聞きつけた番組スタッフが、ダメ元でオファーしたところ、まさかの快諾で実現にいたったのだ。
「剛は、キュートンに内緒のドッキリ企画で初対面。『かっこいい曲を汚したい』というイメージに沿って、テクノと和を融合させたポージングパフォーマンス曲を完成させました。作曲も演奏も、すべて剛がひとりで仕上げました」(前出・アイドル誌ライター)
音源化を望む声は多かったが、キュートンに捧げた番組オリジナルのため、幻の名曲のままで終わっている。ほぼボランティアのような形で、吉本と音楽でタッグを組んでいた剛。その男気と我が道を突き進む精神があれば、この先どんな道に進もうと成功するに違いない。
(北村ともこ)