フィギュアスケートの羽生結弦選手が殿様役で登場するという前評判で話題となった5月14日公開の映画「殿、利息でござる!」。オープニング2日間で動員15万9690人、興収およそ2億円を記録し、初登場2位にランクインした。
「阿部サダヲ主演の映画では、「謝罪の王様」も最終興業収入21.8億円を記録し、大成功を収めていますから、根強い阿部人気はあるのでしょう。しかし、羽生結弦のファンが映画館に駆けつけているという情報もあちこちで聞きますから、羽生ファンが数字を押し上げているのは間違いありません」(女性誌記者)
ある映画ライターはこういう。
「監督・脚本は、『新藤兼人賞・金賞』を受賞した中村義洋。彼が『ここぞという時には必ず呼ぼう』と心に決めていたキャストを満を持して招集し、主演の阿部のほか瑛太、妻夫木聡、松田龍平、竹内結子、西村雅彦に千葉雄大、きたろう、大御所の草笛光子に山崎努と名立たるメンバーがそろっています。実話という意外性や脚本の面白さ、さらに羽生出演という話題性で三拍子どころか四拍子も五拍子もそろって、これがヒットしないわけはありません」
中村義洋監督によれば、「殿様として誰もが納得して見上げられるような存在」を期待して羽生をキャストしたという。羽生のファンもこぞって観に行っているとあっては、制作サイドの策が見事に当たったというところだろう。
(芝公子)