4月3日に亡くなった俳優・田村正和さんの代表作であるドラマ「古畑任三郎」の復活プロジェクトが始動しているとニュースサイトの「FRIDAY DIGITAL」が報じている。
同記事によると、フジテレビ番組制作会社幹部の話として、フジテレビが水面下で「古畑任三郎」復活プロジェクトを始動させたという。とはいえ、根強いファンも多いことから、関係者に十分理解が得られたうえで続編の制作に入れるように、現在は慎重に作業を始めた段階だという。
そして“ポスト古畑”の最有力候補なのが木村拓哉。木村は「古畑任三郎」には過去2回出演。シーズン2の第4話「赤か、青か」とSPの「古畑任三郎vs SMAP」だ。後にも先にも田村さんと木村の共演はこの2回のみだが、木村は田村さんから俳優としての矜持を学んだという。また、木村は収録現場に台本は持ち込まず、台詞は完璧に覚え、NGも出さないことで知られており、まさに田村さんの精神を引き継いだ存在だという。
脚本を手がけてきた三谷幸喜氏も「古畑役には誰もが納得する役者を起用する」との条件付きで復活プロジェクトには前向きとのこと。
しかし、ネットでは《古畑任三郎は田村さんでなければ務まらない役柄ですので、木村さんやほかの誰が演じても、田村さんの古畑任三郎を上回ることなど不可能なのではないかと感じられます》《三谷幸喜さんが古畑任三郎は田村正和さん以外ありえないと断言していたので絶対にないと思う。もしキムタクを使いたいなら古畑任三郎の名前を使わなくても別物の刑事ドラマを制作すればいいじゃないですか》《古畑任三郎は田村正和のブランドであり、同じフジの踊る大捜査線の織田裕二や北の国からの田中邦衛のように、ほかの俳優に代わりはつとまらない》など否定的な声が圧倒的だ。
「『古畑任三郎』の続編の噂は過去にも何度か流れました。その時は俳優の阿部寛を筆頭にオダギリジョー、堺雅人などが二代目古畑候補として名前が挙がりました。三谷氏は田村さんが存命中の昨年5月にエッセイ『三谷幸喜のありふれた生活』で《条件がそろえば、僕はいつでも映像版「古畑」の新作を書く準備は出来ていますよ》と書いていますが、これはあくまでも田村さんが出演するならという話。田村さんが亡くなった後は同じくエッセイで《古畑を僕に書かせてくれたのは、紛れもなく田村さんです。田村さんがいなくなってしまった今、古畑任三郎が事件現場に戻ってくることはもうありません》と断言しています。
『古畑任三郎』は『三谷幸喜ありきの作品』と言われることがありますが、実際は三谷氏も言っているように『田村正和ありきの作品』。過去に古畑の中学生時代を描いたスピンオフドラマ『古畑中学生』ではHey! Say! JUMPの山田涼介が古畑役を演じましたが、あれは例外でしょう。今回の復活プロジェクトも過去の経緯を見れば難しいのではないでしょうか」(芸能記者)
果たして、何度目かの復活プロジェクトは今度こそ実現するのだろうか。
(柏原廉)