木村拓哉と長澤まさみによる最新映画「マスカレード・ナイト」が、9月17日の公開から7日目で観客動員数100万人を突破した。これは、今年の邦画実写作品の最速記録。全メディアをジャックしたPRが功を奏したようだ。
木村といえば11月に49歳を迎える今なお、世間に強い影響力を与えている。最近では、「家事ヤロウ!!!」2時間SP(テレビ朝日系/9月7日放送)で毎日食べている「鎌倉路納豆」を紹介すると、神奈川県内の製造元に問い合わせが殺到、在庫切れになった。これまでも、主演作で演じた職種に志願者が増加、身につけた服やアイテムが軒並み売り上げアップほか、経済効果を生んできた。
そんななか、初の放送からちょうど20年が経ったフジテレビ系ドラマ&映画「HERO」シリーズのロケ地が、今一度注目されているという。
「GYAO!で配信中の『木村さ~~ん!』の8月上旬公開回で、木村が『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)以来およそ5年ぶりにコントに挑戦しました。『猫人間』と『お財布』の2本。木村祐一と出演した『お財布』というコントの収録場所が、偶然にも『HERO』のオープニング映像のロケ地だったのです」(芸能ライター)
場所は、東京・江東区にある辰巳の森緑道公園。「HERO」のタイトルバックで、キャストが並ぶ象徴的なシーンだ。「お財布」のメイキングでそのことを明かしているため、懐かしんだファンが再訪したようだ。同場所は、沢村一樹主演のドラマ「絶対零度」(フジ系)シリーズ、米倉涼子主演のドラマ「ドクターX」(テレ朝系)シリーズでも使用されている。
「HERO」は、木村が数々の伝説を築いた月9ドラマの最高峰。01年の1stシーズンは、全話で視聴率30%超え。フジのドラマ歴代最高となる平均視聴率34.3%を記録している。木村が演じた型破りな検事・久利生公平のファッション、髪型をマネする視聴者が続出し、特にキャラメル色のレザージャケットが注目された。のちに木村の私物で「A BATHING APE」の代表作「LEATHER CLASSIC DOWN JACKET」であることがわかると、ブランドの認知度が一気に上がり、以降、定期的に復刻盤が発売されるまでになっている。昨年12月には妻でタレントの工藤静香が、今年1月には次女でモデルのKoki,がインスタグラムで着用。家族ぐるみのHEROジャケットとして、多くの「いいね!」を得た。
ヒーローは20年経っても色あせないのだ。
(北村ともこ)