今や「あさイチ」(NHK)でMCを務める博多華丸大吉とアシスタントを務める鈴木奈穂子アナが、放送直前番組である朝ドラの感想を軽く述べ合う「朝ドラ受け」をすることが当たり前になっているが、11月25日にアクシデントが発生した。
前日放送の「カムカムエヴリバディ」第18話で、安子(上白石萌音)の父・金太(甲本雅裕)は、妻・小しず(西田尚美)と母・ひさを防空壕に避難させるが、その防空壕が襲撃を受けて2人は命を落としていた。この日に放送された第19話では、終戦を迎えても金太は自責の念に駆られたまま、心を病み床に伏せていたのだ。しかし安子が母と祖母に供えるためのおはぎを作り、金太を元気づけたことでなんとか立ち直り、安子は金太から和菓子作りを教わるように。父と娘は和菓子屋「たちばな」の再建を目指している矢先、金太のもとに長男・算太が突然の帰還。視聴者は金太と算太が朗らかに会話し、金太が家族でおはぎを食べなら笑っていたことを思い出すシーンに違和感を抱いてはいたものの、「金太が亡くなっているという報せが入ったのは、その翌朝のことでした」と城田優によるナレーションが入り、視聴者は急転直下な展開に呆然。金太が算太の幻を見ていたことを理解したのだ。
そのため鈴木アナは「あさイチ」冒頭で涙のあまりしゃべることができず、大吉はそんな鈴木アナを見ながら「イチかバチか、ニュースセンターに振ってみます? まだいない?」などとフォロー。それでもまだちゃんとしゃべることができない鈴木アナに、今度は華丸が「これが『まぼろし~』ってやつでしょ? 噂の」と語りかけると、まだ鼻をすすっている鈴木アナの代わりに再び大吉が言葉を引き取り「この方に吹き飛ばしてもらうしかないです」とキラーパス。やっとのことで鈴木アナが「今朝のゲストはIKKOさんです」とこの日のゲストを紹介。それを受けてIKKOは早口で「よろしくお願いします」と言ったかと思うと「まぼろし~!」と伝家の宝刀を抜き、しんみりしたスタジオの空気を入れ替えてくれたのだ。
「IKKOが世間に認知され始めたのは、2006年10月にスタートしたバラエティ番組『おネエ★MANS』(日本テレビ)にヘアメイクアーティストとして出演し、わかりやすいスキンケアやメイク方法を指導したことから。翌2007年には『どんだけ~』がその年の流行語大賞にノミネート。14年経った現在も空気を明るくできるマジックワードとして愛されています。『まぼろし~』は『どんだけ~』から派生した4文字おたけびの1つですが、ネット上では『IKKOさんの「どんだけ~」「まぼろし~」「いかほど~」「背負い投げ~」は本当にエアーフレッシュナーのよう』『危うい空気が一発で救われる魔法の言葉』『IKKOさんのおたけびは万能。「あさイチ」見ててよくわかった』『前にミッツ・マングローブもあしらい方に困る人には「どんだけ~」とか「まぼろし~」とか言って乗り切るって言ってた』など、改めて『IKKOの4文字おたけび』が持つパワーを実感した人々が多かったようです」(女性誌記者)
IKKOの4文字おたけびは「万能~」なのだ。