お笑いコンビ・とろサーモンの久保田かずのぶが5月29日に自身のYouTubeチャンネル「もう久保田が言うてるから仕方ないやん」を更新し、「M‐1グランプリ」で審査員を務めるベテラン芸人・オール巨人を批判した。
久保田はサムネイルに「巨人師匠へ」とのテロップを付し、「It’s a shame(とても残念)」と題した動画を公開。3月に発売された巨人の著書「漫才論‐僕が出会った素晴らしき芸人たち‐」を読み進めていたところ、久保田は「出てきたんです、私たち(とろサーモン)の話が。ありがたいんですけど、こう書いてあるんですね」と、不満に感じたという箇所を紹介した。
それは、とろサーモンが優勝して幕を閉じた「M‐1グランプリ2017」に関する記載で、巨人は「実際、とろサーモンが王者になった2017年は僕は和牛が優勝だと思っています。だから最終決戦で和牛に投票しました」と著書にて言及。同年大会でファイナルに進出し、7票中3票を獲得するも、4票を得たとろサーモンに敗れたお笑いコンビ・和牛こそが優勝に相応しかったと指摘したのだ。
これに久保田は「全然いいんですけど、今言うことあるのかな?」と不服そうな顔で苦言。巨人による2017年の回顧は続き、しまいにはほかの審査員をも巻き込むことに。
巨人は「僕を含めて(2017年以前の)当時のメンバーが5人で、1人1人の票が重いと、審査員を増やしてくれと訴えたんです。それで、2017年は7人に増えたと。この時、新しく入った2人が(最終投票で)とろサーモンに入れたんですよね。そして、レギュラー審査員を務めていたうちの3人、つまり、僕と上沼(恵美子)さんと松本(人志)くんは和牛を選んだ。故に、彼らは(和牛のことを)名誉ある敗退だと言われていました」とも指摘。準優勝の和牛を選んだのは自分だけでなく、ダウンタウン・松本人志や上沼といった“レギュラー審査員”も同様だったとし、久保田はこれにも「じゃあ僕らは何なんですかね、っていうのを思って。恥辱の勝者っていうことですかね」と語った。
続けて、「審査員の追加をお願いしておいて言うのもなんですが、前年通り、5人でやっていたら和牛が獲っていたはず」との一文にも、久保田は「今になって、また言われるんですか」とし、巨人による「とろサーモン君ごめんね(笑)」との“謝罪”には「笑えないですよ」と一蹴。「無許可でこんなこと書かれたら、すごく気分が悪いなって」「前まではちょっと好きだったんですけど、今回読んで、ちょっと‥‥。そうですね、嫌いになりましたね」と糾弾した。
「この件には久保田の肩を持つ声が大半となり、ネットでは『巨人が駄目だよね。1票が重いから審査員増やしてって言っておいて、増えた人達が違うコンビを選んだからって結果にイチャモンをつけるのはおかしい』『巨人さんと上沼さんと松っちゃんが入れたコンビが真の優勝っていうなら、3人で審査すればいいだけのこと』『多数決の1票そのものに強い票、弱い票というような、色を付けることはおかしい』などの苦言が相次いでいます」(テレビ誌ライター)
なお、久保田は2018年の「M‐1グランプリ」終了後の打ち上げにおいて、審査員の上沼に対する暴言を連発し、その様子がインスタグラムの生配信で拡散され、大きな騒動となっていた。その上沼との因縁の発端も、彼女がラジオ番組内で言い放った「(2017年のM‐1で)優勝に相応しいのはとろサーモンではなく和牛」「とろサーモンと和牛では3点ほどの差がある」などの発言だった。
M‐1王者というタイトルは、久保田の芸人としてのキャリアにとって最大の名誉であると同時に、幾度かの不名誉な評価を受けるキッカケにもなっているといえそうだ。
(木村慎吾)