昔からよく聞く“ひと夏の恋”というフレーズ。なんともドキドキしますね。いったい、どれだけの人が体験し、興味を持っているのでしょうか?
インターネットの縁結び大学のリサーチによれば、ひと夏の恋の経験者は47.4%。未経験の人の中で経験したいという人は47.2%なんだそうです。この数字、少し多い気がしましたが、みなさんはどう思われますか?
そして、データにあるわけではありませんが、恋愛相談所などに駆け込む人の相談内容をみてみると、女性のほうが圧倒的にひと夏の恋に泣いているケースが多いです。
■恋人になる前に夏が終わって疎遠になってしまった/恋人関係を本当は続けたいのにあっさりふられてしまった/恋人になれたと思っていた彼には本命の彼女が別にいた。
これらのように、いろんな理由から悩んでしまう女性が多いのです。この背後にあるのは、やはり夏という開放的な季節の特徴かと思います。
■夏の雰囲気の中で男女ともオープンな気持ちになりやすい/女性より男性のほうが本能の赴くままに相手との関係を進めたがる/女性は本気の恋になり男性は遊びの恋のまま“さよなら”したがる/結果として女性のほうが傷つく場合が多い
こんな流れのカップルが多い気がします。でも、ひと夏の恋をちゃんと継続させる方法があります。それは “夏の間に信頼関係を築く” こと。信頼の感情とは、恋愛の先にある家族や友だちに対するのと似たような深い感情をいいます。
恋愛のスタートってドキドキしますが、そのトキメキは3ヵ月もすれば薄れます。が、それはごく普通のシチュエーションでの恋愛のお話。これが、夏休みの旅先や数年ぶりに再会した同窓会など、ドラマティックなシチュエーションで起きた恋愛だと、トキメキはもっと早く薄れる可能性があるのです。
というのも、一目惚れの恋、火がついたような恋とは、自分とは違うタイプにしがちです。最初は違うからこそドキドキするのですが、だんだん「価値観が合わなくて付き合いにくい……」と考えがちで、恋愛感情が消滅しやすいのです。
そんな感情に歯止めをかけてくれるのが、お互いの信頼関係。例えば、彼があなたになら「なんでも話せる」という信頼の気持ちを持ったら、恋がうまく愛に昇華し、別れる可能性がかなり低くなります。
では、彼が話したくなるのはどんな相手なのか。それは“自分を否定しない”相手です。アドバイスをしてこない相手です。
人は誰かに相談をするときに“答え”を求めているのではありません。ただ話を聞いてもらい、「あなたは正しい」と応援して欲しいだけなんです。そういう人を誰より求めます。
なので、まずはそのポジションを目指してみてください。否定はしないで話を聞く。意見を言いたいときは、「なるほどね」と相手の価値観を受け止めて肯定してから、「私は○○なときもあるわよ」と後から言ってください。
何も言わずに相手を受け止めるだけだと、あなたが疲れてしまいます。本音を言えない関係になってしまいます。なので、肯定してから意見を言うのです。
簡単でしょ? ぜひ試してください。信頼関係がうんとアップしますよ。そして、この夏は恋をゲットして長続きさせてくださいね。
安藤房子(あんどうふさこ) 恋愛心理研究所所長。離婚を機に日本初の恋愛カウンセラーとして独立。メールカウンセラーの草分け。心と身体両面からのアプローチで婚活・恋活女子を応援。著書は韓国・中国でも翻訳出版。心理テストの作成やメディアでMCとしても活躍中。