「S-最後の警官- 奪還 RECOVERY OF OUR FUTURE」「ピース オブ ケイク」「天空の蜂」と、立て続けに出演映画が公開される俳優の綾野剛。2003年のデビュー作「仮面ライダー555(ファイズ)」(テレビ朝日系)の出演が俳優を志したきっかけだという。
「綾野くんは、『555』の石田秀範監督のことを『役者・綾野剛の生みの親』と公言しています。撮影が始まるまで俳優の仕事をナメていたという彼は、本番で30秒ほどのシーンで何度もNGを出されました。結果、23テイク、1時間半近くかけてやっとOKが出たそうです。その際、『100点でもないけど赤点でもないよ』と言われ、『役者を始めよう』と真剣に誓ったんだとか。ある程度のところでOKを出すという手もありますが、石田さんは、あえて追い込んで恥をかかせ、カッコつけてない綾野くんの本能を引き出したわけです」(製作会社スタッフ)
その後、綾野は2009年の映画「クローズ ZERO II」で共演した小栗旬の誘いで事務所を移籍して活躍し、「ブレイクしたのは小栗のおかげ」と公言している。芸能関係者が語る。
「また、所属するトライストーン・エンタテイメント社長の山本又一朗さんのことを、綾野くんは『あんな大人になりたい』と尊敬しています。現在60代後半で、彼より倍以上年上ですが、事務所の社長と所属タレント以上の関係ですね。山本さんは映画プロデューサーとして何度も成功と失敗を経験していて、失敗しても蘇ってくることから業界内では『不死鳥』と言われています。高校時代に陸上競技に打ち込み、『努力を続けるしか道が開ける方法はない』が信条の綾野くんは、60代になっても失敗を恐れずにチャレンジし続ける山本さんを目標にしているんです」
「観てくれている人のために役者をしている」という綾野。多くの恩人との出逢いと感謝の気持ちが、今の彼を作ったのだろう。