2ちゃんねる開設者・ひろゆき氏が7月31日放送の「サンデー・ジャポン」(TBS系)にリモート出演し、学生にも忍び寄る宗教団体の勧誘手口について持論を述べた。
この日の放送では、“旧統一教会による勧誘の実態に迫る”と銘打ち、九州大学の非公認サークルで、旧統一教会の学生組織とされる「九大CARP」の勧誘方法について取り上げた。
スタジオには長年にわたって統一教会を取材してきたジャーナリスト・鈴木エイト氏が登場し、その具体的な勧誘のやり方として「学食に1人でいる学生に声を掛けたりしています」と指摘。また、“ビデオセンター”と呼ばれる偽装の教化施設に誘い込むことで学生と交流を深めるといった手口も横行しているのだという。
しかし、最近はSDGsのイベントや、ボランティア活動などを表向きの入り口とした勧誘団体も増えていることから、お笑いトリオ・3時のヒロインの福田麻貴は、「まともな団体とそうではない団体の見分け方が難しくなっているのでは」と指摘した。
この疑問に答えたのがひろゆき氏だった。「まともじゃないところって、友達とか親と連絡をさせないようにするんですよね。親と連絡をしないで共同生活をするっていうのが正しいよねって思い込ませて。で、親も連絡が取れなくなってどんどんマインドコントロールが止められなくなるっていうのがあるので。周りの人と連絡をさせないようにしてる団体っていうのは基本的に危ないよねって思ったほうがいいと思います」と説明。周囲からの接触を遮断させ、囲い込みを行う団体に注意するよう警鐘を鳴らした。
すると、元衆院議員でタレント・杉村太蔵は、こうした行為が教育機関で氾濫している実態について「なぜ消費者庁や警察がもっとね、こういった(悪質な勧誘の)情報を提供しないんだろうかっていうのが不思議でしょうがない」と、取り締まりの対象になっていない点を疑問視。これにひろゆき氏は「もともとそういう動きはあったんですよ。オウム真理教の事件の後に、次は統一教会だよねって言われていたんですけど、結局、統一教会には捜査は入らなかったんですね」とし、後にジャーナリスト・有田芳生氏がワイドショー内で暴露した「政治の力によって捜査が止められた」とのエピソードを紹介した。
「具体的な例を挙げながら、危険な団体の勧誘に注意を呼びかけたひろゆき氏の発信には、ネットから『これはスゴい。めっちゃ攻めてるし、テレビで放送されたのがビックリ』『この件はとことんやってほしいですね』『確かに誰も調査しようとしないのは異常』『普通のタレントコメンテーターには絶対この発言は無理だろうな』との反応が続出。
『サンジャポ』放送後には、ひろゆき氏本人も、番組内で統一教会と政治家の癒着について熱弁する動画を引用し、『洗脳された日本人被害者からお金を巻き上げて、政治家にお金と運動員を送り込んで規制されないようにする。政府が許すのであればほかのカルトや半グレや外国勢力も同じことをするようになります。一般国民の投票率が下がり、組織票の影響力は増えてる昨今です。止められるとしたら今が最後かと』と警告していました」(テレビ誌ライター)
「政治と宗教」問題に鋭く切り込み、勧誘のターゲットとなりやすい学生にとっても警戒心を高めることができるメッセージだったと言えるだろう。
(木村慎吾)