TOKIOは歌って踊って演奏もできて、島まで開拓できるアイドルグループのパイオニア。ジャニーズ事務所の所属タレントでありながら「株式会社TOKIO」を設立して、取締役兼業アイドルの先駆者にもなった。10代でデビューした3人も、今ではリーダーの城島茂が51歳、国分太一が47歳、松岡昌宏が45歳。城島は1児のパパ、国分は2人の娘を育てるよき父だ。
3人そろって、同世代の一般男性と比べると圧倒的に若い容貌で人相もいいが、城島が今の松岡の年齢だった頃には職務質問に遭っていたという。
事が起こったのは、当時住んでいた自宅マンションの近所で、深夜0時前後。コンビニ帰りに、かねてから気になっていたマンションの前を通った。「空室あり」と書かれていたため、エントランスをながめたり、上階を見上げたりしていると、ワンボックスカーが停車した。中から降りてきたのは、私服警官だった。
「何やってんですか?」と話しかけられ、上着のポケットから警察手帳を取りだされた。IDの提示を要求されたため、素直に運転免許証を提示すると、「あっ、リーダー!」と警察官。素性がわかったことで、態度が変わったという。
「当時、付近で空き巣被害が頻発していたため、見回りを強化していたそうです。でも、警察官も人間。期せずしてTOKIOに会えてしまったものだから、『DASH村ってどこにあるんですか?』など矢継ぎ早に質問してきて、ミーハー心を丸出しにしたそうです。リーダーはつくづく、『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)の偉大さを感じたとか」(テレビ誌ライター)
松岡にいたっては今年、およそ20年ぶりに職質されている。主演ドラマ「家政婦のミタゾノ」第5シーズン(テレビ朝日系)の撮影で東京・成増駅付近を訪れた時、1人で串焼き屋に入り、軽くひっかけたあと、駅周辺をウロついた。警察官3人に囲まれて職質をされている人を横目で見つつ、スマホで近所にそば屋があるかを調べていると、目が合った女性警察官から、「ちょっといいですか?」と声をかけられた。
またたくまに3人に囲まれ、「身分証明できるものとか何かありますか?」と聞かれた。小銭入れとスマホしか持っていなかったため、ワクチン接種時の写真を提示。ポケットなどを探られ、小銭入れの中身まで確認された。
のちに、ジャニーズ事務所への入館証を「うちの社員証ですね」と見せた。そこで警察官はようやく、帽子、メガネ、マスクを着用していた男性が松岡だと気づいた。住所や電話番号などを教え、無線で身元確認がとれたあと、ようやく解放された。
「この翌日、松岡演じる美田園香が視聴者から寄せられた疑問に答えるショートコーナーを撮影しました。その質問は『ミタゾノさんにはどこに行ったら会うことができますか?』で、松岡さんは『どこにでもおりますよ。昨日は成増駅前で職質を受けました』と回答。『※これは実話です』とテロップ表示されて、しっかり電波に乗りました」(前出・テレビ誌ライター)
警察官との奇跡の鉢合せといえば、元メンバーの長瀬智也も経験していた。運転免許証の更新のために警察署に入ると、署員たちが立ちあがった。不審に思うと、署内に貼付されていた指名手配犯とまったく同じ格好をしていたという。
TOKIOはすべらないグループでもあったようだ。
(北村ともこ)