昨年放送のNHK大河ドラマ「青天を衝け」で吉沢亮演じる渋沢栄一が“ワンナイト”した女中・大内くにを演じて話題になった仁村紗和。眉毛が太く立派なため、ネット上では「眉毛」とあだ名を付けられたが、これからしばらくは「亜子」と呼ばれそうだ。9月29日に最終回を迎えたNHK夜ドラ「あなたのブツが、ここに」で演じたヒロインの名前が「山崎亜子」だったのだ。
今年4月に新設されたNHKのドラマ枠「夜ドラ」。月曜から木曜の夜10時45分から11時までの「15分間連続ドラマ」のため、付いた枠名が朝ドラに対抗して「夜ドラ」。第1弾は「ウルトラマンタイガ」(テレビ東京系)で主役を演じた井上祐貴主演の「卒業タイムリミット」、第2弾は眞栄田郷敦主演の「カナカナ」、第3弾はコウメ太夫の怪演が話題になった「星新一の不思議な短編ドラマ」、第4弾は小芝風花主演の「事件は、その周りで起きている」と、どの作品も面白くはあったが第5弾の今作と比べてしまうと小粒感が否めない。今作が注目されたのは、なんといってもリアルな点。大阪・尼崎を舞台にコロナ禍でもがきながら生きることの難しさや滑稽さが、温かく丁寧に描かれていたのだ。
子どもが生まれたタイミングで働かなくなったダメ夫と別れ、シングルマザーとなった亜子(仁村)は、夜の蝶として働き娘を育てていたが、コロナ禍により収入は激減。さらに給付金詐欺に遭い、貯金までだまし取られて一文無しに。お好み焼き屋を営む母親のもとに引っ越し、運送会社を営む夜の店の常連客を頼って宅配ドライバーとして働き始め、人と人との触れ合いや絆、宅配という仕事のやりがいを知っていくというストーリー。キャラ設定やストーリー展開に無理がなく、まさに笑って泣ける内容に励まされた人も多いことだろう。
「ネット上には、『ちむどんどんよりはるかに朝ドラらしい』『“あなたのブツ”を朝ドラ枠でも放送すればいいのに』『仁村はきちんと夜の蝶にも見えたし、最終回ではプロの宅配ドライバーにも見えた』など、ドラマや仁村を称賛する声が数多くあがっています」(女性誌記者)
10月8日スタートの玉森裕太主演ドラマ「祈りのカルテ」(日本テレビ系)第1話に患者・山野瑠香としてゲスト出演する仁村。すでにブレイク街道を歩み始めていると言えるのでは。