2023年度後期放送予定のNHK朝ドラ「ブギウギ」のヒロインを、女優の趣里が演じることが10月17日に明らかになった。
今作は、大ヒット曲「東京ブギウギ」などで知られる笠置シヅ子をモデルにしたオリジナル作品。大阪の銭湯の看板娘から大スターになったヒロイン・花田鈴子の波乱万丈を描く。
ヒロインに選ばれた趣里は、映画「生きてるだけで、愛。」で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。2018年には「ブラックペアン」、2020年に「私の家政夫ナギサさん」、今年1月期には「DCU~手錠を持ったダイバー~」(いずれもTBS系)にそれぞれレギュラー出演するなど躍進し、今回は朝ドラ4回目の挑戦で2471人の中からヒロイン役を勝ち取った。
「制作統括の福岡利武氏が『オーディションでのお芝居と歌、そしてたたずまいがとても素敵でした。にじみ出るなんとも言葉ではうまく表現できない個性と魅力、芯の強さ、そして愛嬌たっぷりの笑顔が印象的』と話せば、脚本を手掛ける足立紳氏も『趣里さんの猫の目のようにクルクルと変わる豊かな表情と、ちょっとハスキーな声は、我々スタッフたちが考えているヒロインのイメージにぴったり』と期待を寄せています」(テレビ誌ライター)
趣里は、俳優・水谷豊と伊藤蘭の間に生まれた一人娘。4歳でクラシックバレエを始め英国のバレエ学校に留学するも、度重なるケガで失意の内に帰国。バレリーナになる夢をあきらめるという辛酸をなめている。
「朝ドラのオーディションを年齢制限ギリギリの32歳で勝ち抜いた趣里には、両親の次に感謝している人がいます。バレエに挫折、演劇学校に通う傍らアルバイトや就職活動をしながら将来について悩んでいた趣里に『お前は大丈夫だから頑張れ。女優を続けていけ』と背中を押してくれた、演劇学校『アクターズクリニック』を主宰する塩谷俊氏です。2013年に56歳の若さで急逝してしまいましたが、趣里は賞にノミネートされたり、いい役をもらえたりした時は必ず墓前に報告してたのだとか。朝ドラヒロインが決まり、真っ先に報告に行っているかもしれませんね」(女性誌記者)
遅咲きのヒロイン・趣里を、天国にいる塩谷さんも見守っているに違いない。
(窪田史朗)