“狂犬”との異名を持つお笑いタレント・極楽とんぼの加藤浩次だが、その歯に衣着せぬ発言が17年に及ぶ長寿番組に終焉をもたらした可能性があるという。
2006年春に放送を開始し、すでに23年3月末をもって幕を下ろすことが発表されている日本テレビ系情報番組「スッキリ」。加藤は総合司会として日テレの“朝の顔”となり、相方・山本圭壱の不祥事など、様々な試練を乗り越えてきた。身内の不祥事であっても決して容赦することなく批判的見解を述べることから、番組MCとしての姿勢は信頼に値し、世間からも好評を博した。しかし、11月に発表されたKing & Princeの一部メンバー脱退に関してのコメントは、局内を大いにザワつかせるものだったという。
日刊ゲンダイDIGITALは12月21日、「加藤浩次の『スッキリ』降板突如発表とジャニーズ批判に因果関係? 物議を醸した“問題発言”」との記事を配信し、“忖度ナシ”な加藤の言葉が突然の番組終了につながった可能性を示唆。その言葉とは、11月7日放送回のものだという。
その日、「スッキリ」では来年5月に脱退する平野紫耀、岸優太、神宮寺勇太らがかねてより海外での活動を強く希望してきたと紹介した。これがグループ内に溝をもたらし、3人は脱退だけでなく、ジャニーズ事務所からの退所も余儀なくされることになったが、加藤は「海外を目指す権利っていうのは全員にある」「退所することによって仕事が制限されてしまうって、いつまでそんなことやってるの、この芸能界って、僕は思います」などと語った。
これに関し、同メディアは「ジャニーズ事務所批判とも取れる発言」とし、日本テレビ内でもそれを問題視する向きがあったと指摘。また、「スッキリ」はこれまでにBPO問題などを抱えてきたものの、視聴率の激しい低下もなく、突如として来春に打ち切られる理由はなかったとも綴っている。
「確かに、今回のキンプリ分裂騒動において、ジャニーズへの苦言と解釈されるようなコメントをハッキリと口にしたのは加藤のみで、逆にキンプリファンからは絶賛されていました。しかし、先の批判を展開したのは11月7日の生放送で、『スッキリ』の終了が正式に報じられたのが同11日。16年続いた情報番組が、そのひと言を原因にわずか4日後に打ち切りにされてしまうというのは考えづらい。ネット上には『ジャニーズならやりかねない』『これが降板の理由の一つだとしたら、時代錯誤もいいとこ』『何でもジャニーズにつなげようとするな。普通に考えればBPO関連でしょ』など、様々な反響が上がっています」(テレビ誌ライター)
闇営業騒動では、吉本興業幹部にも公然と噛み付いてみせた加藤だけに、もしも“敵”がいるとすれば、それは複数存在するのかもしれない。
(木村慎吾)