毎週土曜22時から日本テレビ系でオンエアされている櫻井翔主演「大病院占拠」。大病院に鬼の面を被った武装集団「鬼」が潜入し病院を占拠。たまたま治療に来ていた櫻井翔演じる刑事の武蔵三郎が、別居中の妻で、病院に勤める医師の裕子(比嘉愛未)を助けるために戦う、というストーリーなのだが、ところどころに視聴者を置いてきぼりにする、ツッコミを入れたくなるようなシーンがあり、SNSでバズッているという。
1月21日に放送された第2話では、イスに縄でぐるぐる巻きに縛られ、その縄がストレッチャーとつながれた人質の裕子を武蔵が救出する緊張のシーンがあった。ストレッチャーが窓から外へ放り出された途端、その重みで体が引きずられていく裕子。イスにぐるぐる巻きにされていたはずなのだが、なぜかお腹に巻かれた縄だけで引きずられている。もう少しで落ちる、というところで武蔵が裕子を捕まえ、裕子を引っ張り上げるのだが、なぜか裕子が引っ張り上げられた時には縄の先のストレッチャーがなくなっている。
さらに、裕子が窓枠から手を離して1メートル近く落ちたように見えたのだが、なぜかつかめた武蔵。腕が伸びたのか。また、医療系に強いライターはこう言う。
「あのタイプのストレッチャーは軽量タイプのものだと思われるので、おそらく20キロから30キロくらいじゃないでしょうか。あれで引きずられるということは、それと同じか、それより軽い体重しかないということになります」
その後、武蔵刑事が3階の窓から突き落とされて背中から落ち、気づいたら救急車内に。「なにが起きたぁぁ~」と言いながらガバッと起き上がって歩き出すのも、いささか気になるところだ。
通常、病院の1フロアの高さは、医療機器などのために4~4.5メートルほどの高さになっているという。総合病院などで1階をエントランスにしている場合は高く設計しているところも多く、10メートルくらいあるところも。となると武蔵刑事、15mぐらいの高さを背中から落ちて無事だったことになる。一般的には、身長の3倍の高さから落下した時の生存率は50%ぐらいと言われているが、顔の擦り傷のみ。裕子とストレッチャー合わせて70~80キロはあろうかという重さを片手で持ち上げ、15メートル以上と思われる高さから落ちてもすぐに歩き出せる、超人的な刑事だったのだ。
さらに、ツッコミは武装集団「鬼」にも。「鬼のお面で、目のところを赤く光らせているけれど、逆光になって見えにくいのでは?」「コスプレは動きにくそうだから占拠するのに向いていないと思う」など、ネット上には疑問の声が散見。
とはいえ、これらは決して批判的な視点ではなく、むしろツッコミを楽しんでいるようだ。
「櫻井初の刑事シリアス物ですが、そもそも櫻井がポテポテとした走り方で、鬼と戦うアクションシーンもどこかスローで予定調和。なぜかところどころに入るスローモーションでの櫻井のアップというのもツッコミ心が芽生えます。もしかしたら、今後も視聴者がざわつくようなカット割りにして話題を盛り上げていく作戦なのかもしれません」(テレビウォッチャー)。
今後、毎週録画して、どこが整合性に欠けていたのか、後から検証する人が増えていくのかもしれない。
(ロドリゴいしざわ)