かつて、体当たり系バラエティー番組「進ぬ!電波少年」(日本テレビ系)に、「人は懸賞だけで生きていけるか?」というテーマの人気企画があったことをご存知だろうか。
まだ無名だった頃のお笑い芸人・なすびが、同企画である「電波少年的懸賞生活」にチャレンジし、懸賞に当たるとマッパで踊る姿がテレビに映し出され、視聴者から人気を博していた。
マッパでアパートに監禁され、一日中懸賞葉書を書き続けるという、今となっては売れないお笑い芸人でも引き受けないであろうトンデモ企画だが、コロナ禍で不況が長引く中、そんな体当たりな企画をリアルに生活に取り入れている女性が増えているそうだ。
「私の欲しいものは全て、オトコたちが買ってくれるんです。もうここ何年も自分のお金で買い物した事はないですね」
こう話すのは、普段は介護士として働いているという30代のアキ子さん。
ぽっちゃりした体型で、お世辞にも美人とは言えないルックスだが、彼女はどのような方法で複数のオトコから貢いでもらっているのだろうか。
「介護士のお給料は、手取りで15万。コロナが緩和されたとはいえ、夜のお仕事はお客さんもまばらですし、私のようなルックスじゃとてもじゃないけど稼げないんです。そこで考えたのが、『裏アカ女子』としての活動です。毎日、美人に加工した自分の写真をツイッターに投稿しているんですが、バストやヒップをチラッと見せした艶っぽい写真をアップすると、たちまちフォロワーが増えてたくさんのイイネが来るので気持ちいいんですよね」
そのぽっちゃりしたカラダは人気があるようで、現在ツイッターのフォロワー数は2万人ほどと、ちょっとした芸能人並みの数字だ。そんな彼女が生計を立てているツールは、意外なものであった。
「Amazonで『ほしい物リスト』を作って、ツイッターに貼り付けるんです。そうすると、『そろそろビールがなくなってきたなぁ』なんてつぶやくと、ファンの方がほしい物リストからポチって送ってもらえるんです。お誕生日には、たくさんのファンの方から『プレゼントしたいから何か欲しいものリストにあげてよ』と、DMが来ましたね。化粧品や食料品、日常生活に必要なものは生活に必要なものは全てプレゼントしてもらえるので、自分のお金を使う必要はないんです」
なるほど。しかし、家賃や光熱費のほか、Amazonに載っていないものはどうしているのか。
「その場合は、Amazonギフト券をプレゼントしてもらって、家賃とかはそれを換金して払っています。裏アカ女子を始めて1年ほどですが、今では自分の収入は全て貯金できるようになりましたね。私みたいにスタイルが良くなくても顔が可愛くなくても需要はあるので、しばらくはこの活動を続けていくつもりです」
まさに、「懸賞生活」ならぬ、「アマギフ生活」。アキ子さんによると、このような方法で暮らしている裏アカ女子は一定数存在するとのこと。正攻法とは言えないが、ネット上でのやりとりのみで完結するのならば、パパ活や大人のお店で働くよりも効率が良いということなのだろうか…。
(写真はイメージ)