9月21日~24日にスロベニアで開かれたフィギュアスケートのジュニアGPシリーズ「リュブリャナ杯」で、トリプルアクセルを決めた紀平梨花選手。今後の日本フィギュア界を支える1人として、注目度が急上昇している。
「公式の大会でトリプルアクセルを跳んだ女子は史上7人目。日本人でも伊藤みどり、中野友加里、浅田真央の3人しか跳んでいないため、現地では紀平の快挙がたびたびテレビで取り上げられました。紀平は今季からジュニアデビューの14歳で、昨年の全日本ジュニアでも11位。一般の視聴者だけでなく、フィギュアスケートファンの間でもノーマークに近い存在で、今季から強化選手に選ばれたばかりの若手です。7月の合宿の際にトリプルアクセルを次々と成功させたことで注目されましたが、こんなに早く国際試合の大舞台で成功させるとは思いませんでしたね」(スポーツライター)
宮原知子選手と同じ関西大学のクラブに所属しているが、紀平がすごいのはそれだけではないという。
「トリプルアクセルという大技ができたということに目を奪われがちですが、実はこのリュブリャナ杯のFSでは、女子選手として初めて8回の3回転ジャンプを成功させたんです。ジュニア選手というと樋口新葉選手や本田真凜選手などお姉さん選手のほうばかり取り沙汰されますが、紀平選手が彼女らに取って代わることがあるかもしれません」(前出・スポーツライター)
シニアへの移行で体が大きく変わる女子選手は特に、ジュニアでの成功が必ずしもシニアでの成功につながらないのが実情。それでも若き選手たちの将来に、期待せずにはいられない。
(芝公子)