1990年代中盤から2000年代序盤に生まれた「Z世代」。これからの時代を担う若者たちですが、実はお金に対する考え方が上の世代とは少し違うようなのです。いったいどのような考え方を持っているのでしょうか?
■収入源が複数あって堅実にリスク分散している!?
若者マーケティング機関であるSHIBUYA109 lab.が実施した『Z世代のお金と投資に関する意識調査』で、Z世代の収入源は平均2.2個であることが分かったそうです。そして、合理主義なZ世代は収入についてはもちろん、投資スキルの獲得や支払いについても“リスク分散”を意識しているようです。同機関によれば、これはZ世代の特徴である「失敗したくない」という思いが表れたものなんだそうですよ。
■投資に興味はあるものの実際の投資層は少ない!?
次に、Z世代の投資についての意識をみていきましょう。前述の調査によると、すでに現在「投資をしている」と答えたのは全体の12.3%だったものの、「投資はまだしていないが興味はある・必要だと感じる」と回答した人が51.2%と半数を超えていたそうです。
なぜ興味はあるのに実践には至っていないのでしょうか? 投資について抱くイメージを尋ねたところ、「難しい」「ハイリスク」などのイメージが多数を占めていました。また、投資をしていない理由は「投資に関する知識がなく、何から始めていいか分からない」が1位で、知識のなさやリスクを懸念している傾向がみられました。
SHIBUYA109 lab.の所長である長田麻衣さんは、「経済状況が不安定な中で育ったZ世代は、そんな中でもバランスが取れた、安定した生活を送れることに価値を感じており、数年先の未来のための貯蓄や収入源・支払いの分散は、不確実な時代に生きるからこその選択だと分析できます」とコメントしています。
■投資を学ぶのはSNSやインフルエンサーから!?
また、Z世代を対象としたシンクタンク組織のZ総研が実施した『投資に対する意識について』のアンケートと座談会の調査においては、82.3%のZ世代が「投資を学びたいと思っている」ことが分かったそうです。投資の勉強方法については「SNSで学びたい(66.2%)」や「動画で学びたい(46.1%)」と回答し、「インフルエンサーと一緒に学びたい(25.9%)」といった回答まであり、SNSネイティブなZ世代らしさが出ていました。
Z世代のお金に関する意識は、上の世代からすると興味深いものです。SNSを通じて学ぶなど、お金や投資への向き合い方について、今後は新しいムーブメントが生まれていきそうですね。