まさかそのグループ名が語られるとは! 驚いた視聴者も少なくなかったようだ。
9月19日に再放送されたNHK連続テレビ小説「あまちゃん」第146回では、アイドルグループ「GMT5」がヒロイン・アキ(能年玲奈)の地元である岩手・北三陸市を訪問。震災復興のチャリティーコンサートで近隣の宮古市まで来たことをきっかけに、アキに会うため足を延ばしていた。
メンバーたちは駅構内のスナック「梨明日」に招かれ、地元の人たちに向かっておなじみの自己紹介を披露。すると海女クラブのかつ枝(木野花)が花巻(伊勢志摩)の娘二人を連れてリアスを訪れ、自己紹介のお代わりをリクエストだ。そこで意外な言葉が飛び出したというのである。
「かつ枝が子供たちに『おめぇたちの好きなGMTだど!』とうながすと、姉の鈴は『かつ枝さん、(妹の)琴が好きなのAKBだけど』と反論。なんと『あまちゃん』の作中にAKB48が存在していることを明示したのです」(テレビ誌ライター)
作品に登場するアイドルグループの「アメ横女学園」が、AKB48をモチーフにしていることは明らか。レギュラーメンバーの代役をシャドウと呼んだり(AKB48ではアンダー)、所属メンバー全員を対象に「国民投票」(選抜総選挙)を開催したことはもちろん、常設劇場を持っている点も一緒だ。プロデューサーの荒巻太一(古田新太)が秋元康氏の腕組みポーズを真似るなど、分かりやすいパロディも散りばめられている。
だが一方でヒットチャートにはAKB48の楽曲が1曲もなく、街なかでポスター等を見かけることもない。作中の世界で活躍するグループアイドルは実質、アメ横女学園(と下部組織のGMT5)のみだ。それゆえ今回、セリフだけながらAKB48の存在が示されたのは、視聴者にとっても意外なことだっただろう。
そんな「あまちゃん」に実は、AKB48の現役メンバーが出演していたことはあまり知られていない。よもやアメ横女学園のなかに混じっていたのだろうか?
「物語序盤の第6回には、アキが東京での高校生活に馴染めない様子を描いた場面がありました。そのクラスメートたちのなかに、4期生の藤江れいながいたのです。彼女は本放送当時の2013年、第5回AKB48選抜総選挙でアンダーガールズ(32位)にランクインした中堅メンバー。『あまちゃん』での出演シーンはほんの数秒間だけでしたが、アイドル卒業後も女優活動を続けています」(前出・テレビ誌ライター)
現役のAKB48メンバーが生徒役で出演していたということは、本作の世界線にAKB48は存在していないことを表していたようにも思える。そうなるとこの第146回で語られた「AKB」とは、AKB48とはまた別のグループだったのかも!?