ジャニーズ事務所の性加害問題があったことで、今後はプロダクションと所属タレントの関係のあり方を変えていくべきだ―。9月18日放送の「バラいろダンディ」(TOKYO MX)で、タレント・武井壮がそう述べている。
同事務所は創業者・故ジャニー喜多川氏による性加害を事実と認め、謝罪したが、以降は多くの企業がジャニーズ所属タレントの広告起用を見直していくとの声明を次々に発表している。
この動きに一部からは“急に手のひらを返しすぎ”との声も出ているが、武井はこれを「不当な圧力だとは思わない」とし、イメージを大切にする企業広告では「当たり前の判断」だとした。
また、今後の芸能界については「タレントさんと事務所の契約のあり方事態が少しずつ変容していくべき」で、楽曲や作品の権利にまつわる契約を入所前の段階で決めておくべきだと指摘。その背景には、タレントが事務所に対して強く何かを主張することの難しさがあるといい、「みんな、いろんなところに気を遣いすぎだと思うんです」とも語る。
自身は大手プロダクションに所属することなく、単身フリーで芸能界に参戦しており、「ぼくは39歳で何の後ろ盾もなく、1人でデビューしてるんです」「こんな39歳のオジサンがデビューしてもしっかり仕事できる業界なんだよっていうことを忘れないでほしい」と、必ずしも事務所に身を置く必要はないと説いていた。
「武井は7月18日に更新したX(旧ツイッター)で、30代で無所属での芸能界入りを目指すと宣言した際、周囲からは『無理、難しい』と呆れられていたと告白。それでも『芸人さんの野球チームで笑い話を聞きまくり、西麻布に入り浸り、タレントさんや芸人さんの話を分析』することで能力を磨き、人脈構築には各制作会社やテレビ局員らにお願いして現場を見学して回ったのだといいます。そうした地道な根回しの結果、39歳にしてフジテレビのプロデューサーと繋がることができ、初出演番組を確保。よって、自身の成功を『運』だと片付ける声には『軽々しく言うなよ』と反論していました。そうした経緯もあり、“事務所の後ろ盾を過度に気にするな”との助言には『組織を相手に個人でやってきた方だからこそ、説得力がある』『本当に実力があれば後ろ盾に頼らなくても這い上がってこれるはず』などと共感する声が上がっています」(テレビ誌ライター)
男性アイドルとバラエティタレントでは、多少の事情が異なるものの、個人事務所でも活躍を続ける武井。今回の問題について話さずにはいられなかった「人生訓」だったようだ。
(木村慎吾)