10月28日~30日に開催されたフィギュアスケートGPシリーズのカナダ大会。男子シングルの羽生結弦選手はSPで4位と出遅れるも、FSで巻き返して2位となった。しかし、昨シーズンは世界歴代最高得点をマークした羽生選手だけに、優勝できなかったことに対して心配する声もあがっている。
「SPではジャンプに精彩を欠き、挽回したFSでも今季注目の4回転ループで転倒するなど、いつもの“パーフェクト王子”の演技とはほど遠い感はありました。しかし、実は羽生選手はGPシリーズの初戦に弱いところがあるんです。世界歴代最高得点を取った昨季もオープニングのカナダ大会は同様の2位。それどころか過去5年間、GPシリーズの初戦は2位。GPファイナルから全日本にピークを持ってくるんです。ですから初戦が2位だからといって悲観的になる必要はありません」(スポーツ紙記者)
確かに、どの選手にとってもシーズン初戦はまだ調整段階である場合が少なくなく、世界選手権に照準を合わせる選手も多い。
「表彰台に乗らないと獲得ポイント上位から出場権が獲得できるGPファイナルの出場に絡めませんから、2位なら上々。勝ち気な羽生選手ですから、次大会にはさらに磨きをかけて臨むと思いますよ」(前出・スポーツ紙記者)
羽生選手の次なる出番は11月下旬開催の、昨シーズン世界歴代最高得点をマークしたNHK杯。さらなる記録更新を期待したい。
(芝公子)