「カスハラ」を受けたらどうすればいい?

 最近よく耳にする「カスハラ」という言葉。いったい、どんな意味があるのでしょうか? カスハラの意味や事例、カスハラを受けたときの対処法を紹介していきましょう。

■カスハラって何?

 カスハラとはカスタマーハラスメントの略称で、カスタマー(お客さん)が企業やお店、ブランドなどに対して、理不尽な要求や言動をすることを指します。

 要求内容の妥当性はあるか、クレームや言動の手段や常識の範囲内かという2点において、ただのクレームとは分けられています。分かりやすくいえば、まったくの言いがかりや常識の範囲を超える態度や言動が、カスハラに相当するというわけです。

 その種類はいくつかあり、暴行や精神的な脅迫、名誉棄損、威圧的な言動、土下座の要求、居座り、差別的・性的な言動、個人への攻撃などが挙げられます。

■カスハラの具体例

 カスハラの具体例をみていきましょう。例えば、お店で商品の場所を案内したら間違った場所を教えられたと怒り出し、「馬鹿野郎!ふざけやがって死ね!」と怒鳴られるケースは、カスハラの可能性があります。

 また、商品不良で返金をした際、ていねいに謝罪しても納得せず、土下座での謝罪を要求されたり3時間説教され続けたりするケースもカスハラといえるでしょう。

■カスハラにはどう対処する?

 もし、「これってカスハラかも?」と思うようなことに遭遇したら、どうすればよいのでしょうか。

 厚生労働省のカスタマーハラスメント対策企業マニュアルによれば「暴言を吐かれたときには、周囲の迷惑となるのでやめるように求める」「侮辱的な発言や名誉棄損、人格を否定するような発言に関しては、後で事実確認ができるように録音し、程度がひどい場合には退去を求める」といったことが示されています。

 また、殴る・蹴るなどの暴力に関しては、「危害が加えられないように離れ、警備員との連携をとりながら複数名で対応するなどして、直ちに警察へ通報する」ことが示されています。そして、「従業員や店員の1人として誠意ある対応をしつつ、暴力行為やセクハラ行為に関しては1人で対応しないことが重要」なんだそうです。

 何か困ったことがあれば1人で抱え込まず、すぐに上司などに報告して会社全体で解決に臨むようにしましょう。

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