10月26日に開かれたプロ野球ドラフト会議。かねてから上位指名が濃厚だった國學院大学の武内夏暉(22)や東洋大学の細野晴希(21)をはじめ、育成枠を含む122人の若人がプロの門をくぐる権利を手にした。スポーツ紙デスクが解説する。
「今年は投手豊作の年でしたね。武内や細野ら東都大学リーグの上位候補の“東都7人衆”ら大卒投手はもちろん、大阪桐蔭高校の前田悠伍(18)や霞ヶ浦高校の木村優人(18)ら将来有望なポテンシャルを持つ高卒投手が漏れなく指名された印象です。反対に野手では下馬評を覆す指名漏れが続出。U18日本代表の4番だった履正社高校の森田大翔(18)、“広陵のボンズ”と呼ばれていた広陵高校の真鍋慧(18)、東京六大学で活躍した早稲田大学の熊田任洋(22)は上位で消えると言われていましたが、残念ながら、最後まで名前を呼ばれることはありませんでした」
悲喜こもごもの人間ドラマこそがドラフト会議の風物詩だろう。一方で、すでにアマチュア野球ファンの視線は来年のドラフト候補にも向けられている。その筆頭格が“明大のプリンス”こと明治大学の宗山塁(20)である。
「大学生日本代表にも選出されているイケメン遊撃手です。すでに強肩と華麗なグラブさばきはNPBトップクラスの呼び声が高く、安定感のある守備力に侍ジャパンの井端弘和監督(48)も惚れ込んでいるとか。2年生の春リーグで打率4割2分9厘を記録して首位打者を獲得したように木製バットのコンタクト力も申し分ない。また、その端正な顔立ちから女性人気も凄まじい。リーグ戦で球場の選手通用口から出てきただけでサインや写真撮影を求めるファンが大挙するんですから。12球団が全体的にレギュラークラスの遊撃手が不足しているだけに、来年のドラフト会議で上位指名されることは間違いでしょう」(前出・スポーツ紙デスク)
大学通算打率3割4分8厘、8本塁打、44打点の“安打製造機”は3年秋までに通算94安打を記録。来年の最終学年では、元阪神の高山俊が持つ最多安打記録(131本)の更新にも期待を寄せられている。残り1シーズン、その投打の躍動で、東京六大学野球のリーグ戦を大いに盛り上げてくれそうだ。