“じゃあ、いつならいいの?”。岸田内閣が提出した総理らの給与引き上げ法案に関し、元衆院議員でタレント・杉村太蔵は理解と同情を寄せるコメントを残している。岸田内閣は10月20日、臨時国会にて閣僚らの給与を引き上げる「特別職の職員の給与に関する法律」の改正案を提出した。これが成立した場合、総理は約46万円、大臣は約32万円の賃上げが実現することになる。
これには実業家・三崎優太氏もXアカウントから「国民が増額に苦しんでる中、なんと閣僚の賃上げをする法案が出されました。まるで自分たちの懐だけ温かくなればいいという意思を感じます」「そもそも官僚の給料から減らすべきでは?」などと批判し、多くの賛同を集めている。
そうした中、擁護する姿勢を示したのが11月5日放送の「サンデー・ジャポン」(TBS系)に出演した杉村である。
番組内で、元乃木坂46・山崎怜奈が、国民の賃金アップすら実現せず、社会保険料も引き上げられている中での“給与アップ法案”とあって「“このタイミングでやりますか?”って言われてしまうのは読めるよな、と思う」と述べたところ、「薄口評論家」として名高い杉村が、これに反応。「いつのタイミングだったら許してもらえますか?たぶん、総理の給料上げるの、もうタイミングないと思うの?」と尋ね、山崎は「どのタイミングがいいのかは素人なのでわからないですけど、今言ったら叩かれるというのは誰がどう考えてもそうだよな、と」と返している。
「そもそも今回の改正案は、人事院が国家公務員ら一般職の給与の引き上げを勧告したことに基づいたものですが、その勧告の対象になっていない特別職の総理や閣僚も同時に改正案が出される“ドサクサ紛れ”状態となっています。そのあたりも非難を浴びる要因ですが、加えて、国民が物価高に苦しめられている最中での提出だったこともひんしゅくを買う原因となりました。杉村は、“いつならいいの?”と問いかけましたが、この状況下で給与アップ案を提出するタイミングがあるとすれば、まずは国民の給与引き上げを達成し終わってからというのがスジでしょう。ネットにも、杉村に対し、『給料を上げてもいいよと思えるくらいの政治的な結果を出してもらいたい』『国難の時に首相の報酬アップはおかしい』『よくこの状況下でそんな呑気なこと言えるな』との反発や『上げるタイミングがないんじゃなくて、上げる必要が全くないの間違いでは?』といった指摘も見られました」(テレビ誌ライター)
山崎が言うように、“少なくとも今ではない”というのは国民の総意だと言えそうだ。
(木村慎吾)