女優・小泉今日子が世間をザワつかせた「バラエティ、くだらない」発言に込めた思いを改めてラジオ番組で語り、賛同を集めているという。
コトの発端は1月17日に「文春オンライン」から配信されたフリーアナ・有働由美子との対談で口にした「バラエティには絶対出たくない。くだらないから」との言葉である。これが「そこ(バラエティ番組)で必死に頑張ってる人に失礼」などと物議を醸し、落語家・立川志らくも「そのくだらない世界に命をかけている人も沢山いる」と反論していた。
すると、小泉は28日放送のラジオ番組「TOKYO M.A.A.D SPIN」(J-WAVE)で音楽評論家・近田春夫氏との対談中、件の発言について「(事前に誌面の)原稿はチェックしてるわけです。“言葉が強かったかな”と思ったけど、あえて直しませんでした」「言ったしなぁと思って。“男らしくないな”って…」と実際に自分の思いをそのまま表現したものだったと語る。
また、その“思い”について小泉は、近田氏の「(芸能界はいろいろと)古臭すぎる」との言葉に共感した上で「私、くだらないって言っちゃったのは、アップデートができていないままだったから」と説明。その一例として、物価高により国民の生活が困窮にあえぐ中、「俳優さんとかがゲストに来て、クイズに正解したら、その人が霜降り牛肉をもらえるとか。何言ってんの?って。そういうのがわかんなくなっちゃって。“その人、お金持ちじゃん、牛肉もらわなくていいじゃん”って。くだらないって思うのはそういうことなんですよ」と、テレビが世間の流れに敏感になるべきだと示唆した。
他にも「ただの身内のおしゃべりみたいなのを楽しむ感じも、ある時期は新しかったと思うけど、今は全然新しくない」と“古さ”を感じるといい、そんなテレビ局には「模索してんのかな?って思ったりしちゃう」とも述べている。
「当初は『くだらない』との言葉だけがひとり歩きしてしまい、『傲慢』『上から目線』などの批判も見られた小泉の発言でしたが、今回語られた真意については『めちゃくちゃ納得できました』『よく言ってくれた』とする反応が続出。『正直キョンキョンは苦手だけど、最近のバラエティがくだらないと感じるのは同感』との声や、『逆に今のバラエティをくだらないと感じずに高評価の人なんているんですかね?』『単なる身内のおしゃべりという表現はまさにです』『すごく庶民の感情に寄り添った方なんですね。好感を抱きました』などの指摘も並んでいます」(テレビ誌ライター)
小泉自身、幼少期は「テレビが大好きな、テレビっ子」だったといい、「ドラマもバラエティもお笑いも大好きで見てたからこそ言ってるんです」と強調。単に今のバラエティ番組を批判したいわけではなく、時代に応じて形や見せ方を変えてほしいという強い思いが背景にあったということのようだ。
(木村慎吾)