もしかしたら2年後の作品では彼女がヒロインに? そう夢想する視聴者もいたようだ。
2月16日放送のNHK連続テレビ小説「ブギウギ」第96回では、ヒロインのスズ子(趣里)が得意のお節介を発揮し、旧友のタイ子(藤間爽子)を援助することに。医者の診察を受けたタイ子はめきめきと元気を取り戻し、終盤ではスズ子のワンマンショーを息子と一緒に観覧できるほどに快復していた。
そのタイ子が今後も本作に登場するかは定かではないが、彼女を巡って視聴者のなかには「こっちがヒロインだったらよかったのに…」という声があがっているというのだ。
「第96回の序盤では、ブギの女王として成功しているスズ子と、夫に先立たれたうえに病床に伏しているタイ子を対比。タイ子が涙ながらに自分の身の上を嘆く場面は視聴者の涙を誘いました。ここでタイ子役の藤間が見せた演技は実に見事で、ドタバタ演技が批判されている趣里よりもヒロインにふさわしいのではとの声も漏れ伝わっていたのです」(テレビ誌ライター)
趣里の名誉のために付け加えれば、彼女も映画等でその演技力が高く評価されている。スズ子の演技に関しては批判の声が少なくないものの、それはむしろスズ子をやたらコミカルな存在に描こうとする演出側の問題だろう。
とはいえあまりにも毎日のようにスズ子のドタバタ演技を見せられると、タイ子が見せた感情あふれる表情に引き込まれるのも無理はないところ。しかもタイ子を演じる藤間はこのところ、その演技力が視聴者にも広く知られるようになり、女優としての知名度も高まっているところだ。
日本舞踊家として紫派藤間流の家元でもある藤間は、映像作品の出演回数こそさほど多くないものの、2021年のドラマ「ボイスII 110緊急指令室」(日本テレビ系)では彼氏からDVを受けている女性警察官役を熱演。その迫真の演技には驚きと称賛の声があがっていた。
2022年のドラマ「silent」(フジテレビ系)では、ヒロイン・紬(川口春奈)の親友役でレギュラー出演。同作のヒットにより女優としての知名度も大きく向上したのである。
「今のところ朝ドラは2025年前期の『あんぱん』で今田美桜がヒロインを務めるところまでが発表済み。それゆえ藤間には、2025年後期の作品でヒロインになってほしいと期待する声もあがっています。現在29歳と決して若くはないものの、本作のヒロイン・趣里は33歳ですし、次回作の『虎に翼』でヒロインを務める伊藤沙莉も放送中に30歳を迎えます。もはや朝ドラのヒロインが若くて無名である必要はなく、藤間にも十分にチャンスがあると言えそうです」(前出・テレビ誌ライター)
実は「ブギウギ」が早くも3作目の朝ドラ出演となる藤間。4作目はぜひ、自身の主演作であってほしいと期待する視聴者も少なくないようだ。