お笑いタレント・ふかわりょうがピン芸人のNo.1を決するお笑い大会「R-1グランプリ」のあるルールについて不満を漏らした。2024年度の「R-1」も3月9日開催が決まり、早くも注目されているが、ふかわには、どうしても納得できない同大会の出場資格にまつわるルールがあるという。
不満は自身がMCを務める「バラいろダンディ」(TOKYO MX)の2月14日放送回で爆発した。いわく、「『R-1』の基準ってキャリア(芸歴)制限が撤廃になったんですよね。でも、私ね、それよりも大事なことがあると思うんですけど、コンビがこの時だけピンになって出場するのを禁止してほしいんですよ」と、大会への出場資格を自分と同様の「ピン芸人」だけに与えてほしいとの主張を繰り広げたのだ。
同番組に出演していた同じくピン芸人の永野がこれに「あぁ~」と共感したように反応。すると、ふかわは続けて「器用な方だから、ふだん漫才やコントをやっている方がピンで出て、それなりのクオリティーを、面白いものを出してくれるんですけど、コンビや漫才とかトリオとかの“帰るところ”がある人の芸は、私、何にも笑えないですよ」。さらに「ピン芸人って、帰るところがないじゃないですか?」と、「R-1グランプリ」はピン芸人だけの大会にしてほしいと訴えたのだ。
「過去には霜降り明星の粗品や、博多華丸・大吉の博多華丸、COWCOWの多田健二、マヂカルラブリーの野田クリスタルといったコンビ芸人が、“大会限定ピン芸人”として優勝しており、今年も、『M-1グランプリ2022』王者のウエストランド・井口浩之がR-1に参戦。こうした実態は、ふかわには“笑えない”ものだったようです。しかし、実は『M-1』にもピン芸人が大会限定でコンビを結成して出場することが許されています。2020年度のM-1では、ピン芸人同士のおいでやす小田とこがけんが大会出場のためにコンビを組み、準優勝タイという大活躍を披露。コンビ芸人の優勝者が続々と出ているR-1に比べると、M-1でのピン芸人の活躍はかなり少ないのが実情ですが、両大会でそれぞれの出場を許可していることから、ふかわの主張にはネットで『それを言うならピン同士でコンビ組んでM-1出るのもやめろって話になる』との声や、『ピン芸のプロが、なんちゃってピン芸人に勝てないようでは、夢のないR-1のまま変わらない』『“それなりの面白いことができちゃう”程度なら、単純にピン芸人がコンビ芸人に勝利して、違いを見せつければいい話では?』などの指摘もありました」(テレビ誌ライター)
自身もピン芸人として活動してきたふかわの思い、ピン芸人としてのプライドのようなものは伝わったが、当該ルールの改正はM-1のルールとの兼ね合いもあり、案外、難しい問題だとも言えそうだ。
(木村慎吾)