最近全国に増えつつある「相席」居酒屋。男女の客が相席する形で出会いを提供してくれる店ですが、実際にはどんな雰囲気なのでしょうか。
相席居酒屋に20回以上通っているという歯科助手のTさん(31)に聞いてみると「合コンは好きだけれど、セッティングしたり誘ってもらったりと、開催までに手間がかかりますよね。でも相席居酒屋は女同士で予定を合わせて行けばいいだけ。手軽なので、仕事の終わりによく行くんです。女性はお金がかからないので、金欠でも飲みに行けるのがいいですね」と、気軽さからついついリピートしてしまうのだとか。
また、相席居酒屋といっても、店舗のある地域によって雰囲気も違うので、その違いを楽しむのもアリだとTさんはいいます。
「30歳以上の男女限定のお店もあって、そこは賑やかに飲むというより大人な雰囲気でゆっくり飲みながら話す感じです。六本木などオシャレなスポットなら、それなりにオシャレな男性が多いですし、高田馬場や歌舞伎町などの学生街・飲み屋街なら若くてノリのいい男性が多いですね」
Tさんのアドバイスを元に本サイト記者も赤坂にある「R30」のお店に突入してみましたが、予約なしで土曜日に行ってしまったのが失敗でした。1時間弱ほど待って店に入ると、女性しかいない‥‥男性客がいないので、なかなか相席できないのです。店員さんに聞くと、
「オフィス街なので、男性客が多く回転がいいのはノー残業デーの水曜日と、翌日が休みの金曜日。土曜日にここまで出てくるという会社員の方は少ないんです」
とのこと。1時間ほど待ってようやく40代半ばの男性2人が登場した頃には、こちらのテンションはダダ下がり状態だったのですが、さらにこのテンションを下げさせたのが、「チェンジカード」の存在。
相席した相手とあまり気が合わないなと思ったら、トイレにあるチェンジカードをこっそり店員さんに渡すと30分ほどで席を交代してもらえるという仕組みになっているのですが、相手の男性のうち1人が開始5分ほどでトイレに駆け込んだのです。
男性と相席を楽しみたければ、テンションはしっかり上げておき、最初の5分でちゃんと会話をするべし、というのが反省点でした。
ついでに相席居酒屋に来ていた女性たちにもいろいろと話を聞いてみると、31歳の女性2人組は、「タダ飲みしたくて来ました、なので男性客が来なくても別にいいかな」とのこと。また、30代後半の女性2人は、「婚活目的で何回か来ています。気が合った人とは連絡先を交換しますが、店内で連絡先を交換するだけではなかなか後に続きませんね。意気投合して一緒にお店を出て、二次会へ行ったりカラオケに行ったりすると、また後日会おうという流れが簡単にできます。なので、合うなと思ったらすぐに二次会を提案するのが良いと思います」と教えてくれました。
確かに、せっかく話が盛り上がっていたのに、席を交代して次の客との相席をしてしまうと、その盛り上がりも薄れてしまいそう。婚活目的なら「もっといろんな人を見てみたい」と粘るより、アタリだと思ったらすぐに店を出るほうがよさそうです。
安上がりに飲むことを目的とするか、出会いを目的とするかで行動ポイントは変わってきますが、いずれにしても気軽に楽しめる相席居酒屋、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。