業界ではよく知られた話でも、「初耳」だと驚く視聴者は少なからずいるようだ。
「千原さんがMCの選抜ライブがあって、養成所の上位何組かが出られるんですけど、ロバートはもちろん受かって。ボク、初めてだったんですよ、それ系に落ちるのは。(自分が抜けたグループを)客席から観て、『何やってんの? ダッサ、自分から抜けてお前は客席かよ』って、自分から自分に」
こう無名時代を振り返ったのは、テレビプロデューサーや演出家など多彩な顔をもつ佐久間宣行氏のYouTubeチャンネル「佐久間宣行のNOBROCK TV」3月27日配信回に出演した、お笑いコンビ・インパルスでボケを担当する板倉俊之だ。
この放送回で、板倉は「嫉妬した芸人ベスト10」を発表。ロバートの秋山竜次を1位とした。その後、インパルスも成功をおさめ、板倉も今だから笑って話せるエピソードであろう。この告白に、ネット上には「板倉ってロバートだったの?」「秋山と板倉のダブルボケ見たかったな~」といった声が散見された。
「ロバートの前身は、秋山竜次、馬場裕之、それと板倉の3人で結成されたゼナイル。ですが、ツッコミだった板倉がボケをやりたくなったことからグループを離れ、後に堤下敦と『インパルス』を結成。秋山と馬場は山本博を迎え、ロバートとして再スタート。2011年、キングオブコント優勝など、実力派コント師へと成長しました。キングオブコントで09年に優勝した東京03も、もとは飯塚悟志と豊本明長が組んだアルファルファに、プラスドライバー解散後の角田晃広が加わって東京03に。ほかにも、グダグダコントが悩みのタネだった原田泰造、堀内健のフローレンスに、ジュンカッツ解散後の名倉潤がツッコミとして加わり、ネプチューンのブレイクにつながります」(お笑いライター)
もちろん、成功例はごくわずか。結成、解散を繰り返し、姿を消した芸人のほうが多いのが現実なのだ。
(所ひで/YouTubeライター)