STARTO ENTERTAINMENT(旧ジャニーズ事務所)の所属タレントと“辞め旧ジャニ”の双方から分け隔てなく愛されている先輩といえば、中居正広。2020年3月に円満退社して、個人事務所・のんびりなかいを設立。旧ジャニーズ事務所から圧力をかけられることなく、SMAP時代から続いている民放レギュラーとラジオを堅守している。元メンバーの稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾が退所と同時に民放という表舞台から“消された”現実を踏まえれば、中居が特異なポジションにいたことがわかる。
神奈川県藤沢市出身。グループ時代は、「波に乗れない湘南ボーイ」とイジられた。地元愛が強く、親友の大半は“チーム辻堂”と呼ばれる小・中学校時代の友達。偶然にも、有名人もいた。
親友の弟が、ヒップホップグループのRIP SLYMEのDJ FUMIYA。DJ FUMIYAと同じクラスには、元タッキー&翼の今井翼の姉がいた。2人は部活も同じ。DJ FUMIYAの1学年後輩は、翼の姉と結婚した。RIP SLYMEでいえば、SUは中居の後輩。SUの姉は、中居の小・中学校時代の同級生だ。
9学年下にあたるのが翼。中居とは小・中学校も同じだが、学生時代は当然面識がない。翼の在学時、SMAPはすでにトップアイドル。その現実を翼は、思わぬ形で目の当たりにすることとなる。スポーツ紙の芸能記者が言う。
「中学時代に翼が教室で使っていた木製の机に、“中居ラブ”と書かれていたそうです。おそらく、中居のことを好きだった女子がしたためたものでしょう。翼くんはそれを見た時、このころからすでにアイドルで、学校のモテ男だったことを痛感したそう」
翼は、13歳で旧ジャニに入所。SMAPのバックダンサーを経験した。1998年に放送された中居の主演ドラマ「ブラザーズ」(フジテレビ系)で、兄弟役を演じた。14年に、患っていた右耳の突発性難聴がメニエール病であることが発覚。芸能活動を休止して治療に専念した際、中居から空気清浄機と手紙が届けられた。そのおよそ3年後に「中居正広のミになる図書館」(テレビ朝日系)で共演する予定だったが、中居が体調不良で欠席。翼はマネージャーを経由して、感謝の気持ちを綴った手紙と一緒に靴を返礼している。
その翌18年、メニエール病が再発したため再入院。のちにタッキー&翼を解散して、旧ジャニから離れた翼。表舞台で中居とそろうことはなくなったが、辻堂の絆は固いはずだ。
(北村ともこ)