2021年に放送されたドラマ「シェフは名探偵」(テレビ東京系)、2022年に配信がスタートしたドラマ「仮面ライダーBLACK SUN」(アマゾンプライムビデオ)、2023年放送のドラマ「警視庁アウトサイダー」(テレビ朝日系)、そして今年3月30日放送のテレビ朝日ドラマプレミアム「黄金の刻~服部金太郎物語~」。この4年間で年に1度は西島秀俊と共演しているのが、濱田岳だ。シュッとしていて雰囲気がなんだかかっこいい西島と、コロンとしていて確かな演技力のある濱田はビジュアル的にもバランスがよく、「安心する組み合わせ」だと感じている人も多いのではないだろうか。
前出の4作品はすべて西島が主演で濱田がしっかりと脇を固めていたのだが、放送中のドラマ「季節のない街」(テレ東系)での濱田はそうではない。山本周五郎の同名小説のドラマ化で、1970年には黒澤明監督により「どですかでん」のタイトルで映画化されているが、今作は宮藤官九郎が企画・監督・脚本を担当。12年前に起きた“ナニ”と呼ばれる大災害により建てられた、仮設住宅のある「街」を舞台にした現代劇になっている。
濱田が演じるのは、見えない電車を「どですかでん」と言いながら毎日1人で運転する「六ちゃん」。宮藤が濱田に六ちゃん役をオファーした理由は「濱田岳くんと別現場で会った際に、その優しい声と、スイッチが入った瞬間、うっすら目に狂気が宿るところが、六ちゃんにピッタリだと思いました」とのことだ。六ちゃん役は濱田しか考えていなかったと強調しているのだ。
「ネット上には『濱田ガッくんの六ちゃんがすごいことになってる』『脇役のはずなんだけど影の主役』『これは確かに濱田岳意外に演じられる人がいない』『濱田岳の六ちゃんにわずかだけど背筋がゾクッとする。でもそこがいい』といった声があがっており、このキャスティングは大成功ということでしょう」(芸能ライター)
西島と共演する時には微塵も感じさせない“濱田の狂気”を味わってみてほしい。