一瞬の迷いで全てがパァに…。お笑いコンビ・コロコロチキチキペッパーズのナダルは人気バラエティ番組「逃走中」(フジテレビ系)で途中離脱すればその時点でのハンターから逃げ続けた時間に応じた賞金をもらえる“自首”を図ったが、その寸前にハンターから捕獲されてしまう憂き目に遭っている。が、そこに“ナダルのよさ”がよく出ていたようだという。
東京・浅草を舞台にした「逃走中~ハンターと強欲の王~」と銘打たれたさる4月7日の放送回。ゲーム残り時間が約50分の段階で、新ミッション「浅草の人々から復活カードをもらえ!」がスタートし、ナダルは「復活させると、できるミッションが増えるんですよ」と復活カード1枚につき1人が復活するというメリットに着目した。ミッション参加を考慮しつつ、同時点での賞金額が「もう60万円なんですよ…」とし、自首をするための公衆電話も併せて探し始める。
しかし、このどっちつかずなスタンスが運の尽き。ナダルはようやく公衆電話を発見するも、「わからんくなってきた」「何が正解か…」と土壇場でも自首をためらい、しばらく熟考した末、ゲーム残り44分、賞金76万円というタイミングでついに受話器を手に取って「すいません」と自首しかけた。と、まさにその瞬間、黒ずくめのハンターが背後から急襲。ナダルは成す術もなく確保され、「あっ…」と茫然自失し、「ナダルです…」と電話を続けようとするが、相手からの応答はなく、自首は失敗に終わった。
迷いなく、ストレートに電話をしていれば十分に自首をする時間はあっただけに、このナダルの悲しすぎる結末にはネットから「めっちゃ笑いました!さすがナダルさん 笑」「この捕まり方は爆笑です」「ナダルさん、芸人らしい終わり方で笑いをありがとう」などのリアクションが寄せられている。
「『逃走中』における自首は、逃走を成功せずともお金を持ち逃げできるという点で、視聴者からの“好感度ダウン”もセットになる半ば『禁じ手』。そのせいだろう、過去6年間の放送で、自首で大金をかっさらっていったのは、とろサーモン・久保田かずのぶ(60万円)、かまいたち・山内健司(62万円、102万円)、元和牛・水田信二(74万円)、チョコレートプラネット・松尾駿(55万円)と、全て芸人。好感度を気にしないキャラクターが自首のハードルを下げているのでしょうが、山内に至っては2度にわたり成功し、合計約164万円を自首だけで稼いでいます。これら自首の先輩が全員売れっ子とあって、好感度“度外視”のナダルも後に続きたかったところですが、誰よりも芸人らしいバッドエンディングで視聴者を魅了する格好となりました」(テレビ誌ライター)
“強欲”を前に決断のスピードを緩めてしまったナダルだが、残した爪痕は76万円以上の価値があると信じたい。
(木村慎吾)