明石家さんまが唯一、世間から批判を浴びる要素としては“不祥事タレントに優しすぎる”という部分なのかも。4月27日深夜、自身がレギュラーを務めるラジオ番組「ヤングタウン土曜日」(MBSラジオ)で、タクシー運転手への暴行トラブルを起こしたウエストランド・河本太について、“愛のあるコメント”を送ったことでリスナーからお叱りを受け、ネットがザワつき、翌週の放送でさんまもこれに弁明を行うなどの波紋が広がったのだ。
河本が東京・品川駅前で泥酔状態でタクシーを蹴り付け、運転手とも揉み合いとなるなどの暴行トラブルを起こしたのは4月20日。周知のように、所属事務所社長からキツく説教され、売れっ子の相方・井口浩之とのギャラ折半ルールは廃止された河本だが、27日の番組でさんまは「酒飲んで、ストレスもあるやろうから、仕方がないとは思うねんけども」と言うと、自身の冠番組「さんまのお笑い向上委員会」(フジテレビ系)にとっては「ものすっごいオイシイ」展開になっていると表現したのだ。
何でもさんまによれば、「向上委員会」は、“じゃないほう芸人”の河本に光を当てる唯一の場で、河本本人も「向上委員会でしかしゃべった事ないし、ここしかオレを扱ってくれない」と話していたとか。
また、井口ばかりに仕事が集中する半面、河本は電気工事や危険物取り扱いなどの資格を取得していたとも明かした。「いろいろとストレスが溜まったんかな」と再び同情したさんまはしかし、河本の引き出しの多さや特技の多彩さを評価。「まぁ、早く向上委員会に来てほしいな。もう、まきエサやね。あの連中がウワぁ~って」と、スタジオで河本がイジられまくる姿を楽しみにしてみせたのだった。
「さんまが不祥事を起こした後輩芸人を思いやり、やや“優しすぎる”コメントを残すのはもはや恒例。闇営業問題の宮迫博之や、申告漏れ騒動のチュートリアル・徳井義実、当て逃げのFUJIWARA・フジモン、そして、SNSでの暴走で吉本興業を解雇された岩橋良昌に関しても3月にゴルフに誘ったと打ち明けています。さんまの面倒見の良さや寛大さがうかがえますが、一般人との泥酔暴行トラブルをかばうことにはさすがにリスナーからも『フォローが下手すぎ』『こういうところがちょっとズレてる』などといった声が集中。確かに、迅速な擁護コメントや“出演オファー“が、はたして本人のためになっているのかという疑問は残りますね」(テレビ誌ライター)
さんまは、今回の一件を警察が事件化せず、“喧嘩両成敗”として警察が処理している点に着目し、即座にフォローの言葉をかけたのかもしれないが、逆に河本に対する世間の反発が強まるなどの悪影響も考えられる。ともあれ、反響の大きさに、翌週の5月4日深夜放送の「ヤングタウン」で、さんまは「お前がオレをそそのかして。オレは記憶あんねん。『おいしいで、これは』とは言ってないねん」と、同じくレギュラーの村上ショージに“責任転嫁”発言が自分発信ではないように言ってみせるなどの火消しをはかっていたが、きっとこれからも「優しすぎるさんま」であり続けそうではある。
(木村慎吾)