当日はお笑い芸人ではなく「インスペクター」としての責務を果たしたという。5月11日、「ドっとコネクト」(関西テレビ)にリモート出演したロバート・山本博が、さる5月6日に東京ドームで開催されたボクシング世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥vsルイス・ネリ戦での自身の“働きぶり”を振り返った。
山本は“世紀の一戦”として世界中から注目された大一番をリングの間近から見守り、インターバル中には井上の真横に立って神妙な表情を浮かべる姿が目撃されていた。当然、関係者でなければ立ち入ることのできないエリアだ。が、日本ボクシングコミッション(JBC)のインスペクターライセンスを持つ山本は、この大舞台でインスペクターを任されることになったというのだ。
山本は自身の役割を「わかりやすくいうと、裏の審判」と形容し、インスペクターは以前よりこなしてきたと説明。具体的には「選手のドーピングチェックを行った後、何を摂取してるかというのをチェックしなければいけないので、トイレにもずっとついていきますし。何の不正もなく、クリーンな状態で(選手を)リングの上にあげるという仕事です」と試合前の選手に不正がないかを確認する業務のようだ。
また、同試合では井上に10億円ものファイトマネーが支払われたと報じられているが、山本の「ファイトギャラ」を聞かれると「私のは、お弁当代と交通費ぐらいのものですね」と明かす。すかさず、ゲスト出演者のお笑いコンビ・ハイヒールのリンゴが「交通費といっても、都内から通うのか、北海道から来るのか…」とより具体的な金額を求めたが、山本は「いやいやいや、もうアルバイトくらいの感じです」と答えている。
「さらに、山本は井上がいかに素晴らしい功績を残しているかという話題の中で、現在の活躍を見せる以前より『井上尚弥くんのスゴさを伝えるのに“野球で言うと大谷翔平なんだよ”ってずっと言い続けてきたんです。今回の試合で井上選手が大谷選手と並んだみたいなイメージがあると思うんですけど、そうじゃなく、昔からそれをずっと言っていたんで』と熱弁。その並々ならぬボクシング愛の強さに、リンゴからは『本当にロバートやめてもいいんじゃないか』と突っ込まれてましたね。お金よりボクシングへの情熱をモチベーションにインスペクターを務めた山本には、視聴者からも『ボクシングを好きで大切に思ってるからこそできる仕事ですね』など、好意的な反応が上がっています」(テレビ誌ライター)
自身も番組の企画でプロボクサーのライセンス(フェザー級)を取得したこともある山本。それにしても、秋山竜次が俳優業、馬場裕之が料理人としてもその名を知られるなどロバートの3人の活躍ぶりは実に多彩だ。
(木村慎吾)