横浜地検検事の奏(石原さとみ)の、亡くなった父で東京地検特捜部の元検事だった辻英介(佐々木蔵之介)がなぜ自殺したのか、真樹(亀梨和也)の父であり現在は敏腕弁護士で元検事だった野木浩一郎(仲村トオル)と英介の間には何があったのかを気にしていた視聴者から怒りにも似た声が数多くあがった―。
5月21日に放送されたドラマ「Destiney」(テレビ朝日系)第7話。この日の放送の前半では、放火事件の被疑者となった真樹と奏の“愛の逃避行”に見えた“捕獲劇”が展開された。吐血して病院へ搬送された真樹から「一緒に逃げない?」と誘われた奏は、病院を抜け出した真樹を追って長野に向かう長距離バスに乗り込んだ。
2人は12年前の大学時代に交際のきっかけとなった星空が美しい高台にレンタカーを停め、大学時代の頃がいちばん楽しかったと過去をイチャコラ回想して朝を迎え、奏は横浜地検に「逃亡中の真樹を確保した」と連絡を入れ、真樹は再び手錠を掛けられた。
奏は真樹が放火犯ではないと確信するものの、具体的な証拠は見つけられずにいた。真樹が手錠を掛けられるという深刻な状況でありながら、2人が交際していた当時に交わした「絶対に手が離れない手のつなぎ方について」の甘い回想が奏の脳内に流れ、あたかも手錠を掛けられている現実が「絶対に手が離れない手のつなぎ方」にも見える。そんな演出があったため、視聴者からは、「担当検事・石原と逃亡犯・亀梨の現実にはあり得ないイチャコラ展開で第7話は終了なの?」「放火した真犯人は誰?」といった声がネット上に相次ぐことになった。
ところが、ラスト5分前にストーリーは急展開した。放火事件のあった時刻に、祐希(矢本悠馬)が現場周辺にいたことが判明。奏が祐希と知美(宮澤エマ)夫妻が住む自宅に訪れると、祐希は「真樹は、かばったんだ…オレを」と告白したのだった。
「この展開に視聴者は興ざめしたようですね。ネット上には『このドラマはラスト5分しか見ないことにする』『ラスト5分間だけ見ていれば理解できる蛇足95%ドラマ』『これからは9時からお風呂に入ってラストだけ見ようかな』といった声が続出しているようです。これまでの第5話、第6話もラスト5分でやっとストーリーが展開していましたから、視聴者の指摘に納得です」(女性誌記者)
横浜地検中央支部の事務官であり、職場における奏のパートナーである加地(曽田陵介)が、真樹の父のドライバー兼秘書にガラケーからメールを送っていたことも気になるが、次回放送こそラスト5分以外でもストーリーが展開されると願いたい。