「R-1グランプリ」の覇者「街裏ぴんく」に、早くも“テレビでは限界ではないか”といった声が関係者から聞こえ始めているという。街裏ぴんくは、決勝がフジテレビ系列で放送された「R-1グランプリ2024」で優勝しテレビ番組にも多く出演しているが、テレビ関係者からの評判はもう一つだとか。
「R-1王者になったことで一気に各局に出演を果たしていますが、トーク力が弱い印象です。街裏ぴんくは『ウソ漫談』、『ファンタジー漫談』と呼ばれる、架空の出来事を本当のように話す芸が持ち味ですが、これが普通の番組では活かせない。最近のバラエティはトーク、それも話者の実体験のエピソードトークがメインですからね。本人も、徐々にトーク番組でも通用するようキャラを変えているようですが、そうなると今度は持ち味が活かされないという八方塞がり状態の印象です」(制作会社スタッフ)
もちろん現在はテレビスタッフにとっては、起用お試し期間中で、様々な番組に駆り出されている。バラエティの定番であるロケ番組にも出演した街裏ぴんくだが、こちらでも評価が思わしくない。
「5月7日には、人気ロケ番組『相席食堂』(ABCテレビ)に出演したのですが、MCの千鳥が困惑するほどにすべり続けていました。『ウソ漫談』は封印して普通のロケを行ったのですが、トークも常にカラ回りしているような状況。本人は笑福亭鶴瓶さんを尊敬していて、心が温まるロケをしたいと番組で話しましたが、知名度の低い街裏ぴんくがいきなり同じことをしてもうまく行かないでしょう。『相席食堂』はテレビ業界視聴率が高いんですが、トークができない印象がついちゃいましたね」(民放関係者)
そもそも最大の武器である「ウソ漫談」も、汎用性が低いとか。
「街裏ぴんくの定番ネタで、『モーニング娘。の初期メンバーとしてデビューする予定だった』という設定の漫談があります。いわゆる、そんなはずがないという設定の漫談を、本気で話すところがミソ。ただ、これをトーク番組や情報番組でやってしまうと街裏ぴんくを知らない視聴者が困惑する懸念が常にあります。コンプライアンスに厳しい昨今、各番組とも少しでも視聴者に不快にならない、クレーム対象にならないよう制作しています。その点街裏ぴんくのネタは視聴者に誤解を招くと槍玉に上がりかねない。特にロケでは、一般人を相手にすることが多く、ウソ漫談は使いづらくなります。配信やライブをメインにしたほうが本人の持ち味が活かせると考えているテレビ関係者は多くいますね」(前出・民放関係者)
芸歴20年目にして「R-1グランプリ」で優勝してチャンスを掴みかけている街裏ぴんく。優勝が決まった際には、「R-1に夢はあるんですよー!」と雄叫びをあげたていたが、はたして、壁を突破し、独自の立ち位置を見つけられるか。
(渡邊伸明)