2020年6月に妻で女優・佐々木希を裏切る不倫が発覚したお笑いコンビ・アンジャッシュの渡部建だが、YouTubeでの地道な活動が奏功。徐々に地上波放送への復帰論も出始めているという。
スキャンダル後は全てのレギュラー番組とCMを降板。長い禊生活が始まったが、同年12月になってからの遅すぎる謝罪会見を開いたことにも非難が殺到し、すでに収録済みだった年末特番もお蔵入りになるなど、業界からも“腫れ物”扱いとなっていた。
その後は豊洲市場でのアルバイト報道や、芸人引退説まで流れた渡部だったが、22年2月に千葉テレビが手を差し伸べることに。同局では、アンジャッシュの初の冠番組である「白黒アンジャッシュ」を04年より放送しており、渡部のスキャンダル後も番組を継続。現在、相方・児嶋一哉と共にコンビで出演する唯一のレギュラー番組であり、渡部と地上波放送を“首の皮1枚”でつなぎ止めていた存在でもある。
ただ、多目的トイレを使った渡部の不倫には、特に女性からの反発が強く、現在でも、主たる活動のベースはこの「白黒アンジャッシュ」以外では、自身、もしくは芸人仲間のYouTubeチャンネルに限られている。
「そんな渡部とは裏腹に、騒動後の児嶋は相方を叱咤するマジメな人柄が高く評価され、一時は“渡部バブル”と表現されるほど、バラエティー番組やCMのオファーが相次ぎました。しかし、最近では、ことYouTubeにおいては、いよいよ逆転現象が起き始めています。渡部は、昨年4月より個人のYouTubeチャンネル『アンジャッシュ渡部がいつか地上波のグルメ番組に出ることを夢見てロケハンする番組』を始動。わずか1年で登録者は約30万人となっており、直近の動画では安定して20~30万回の再生数を記録、多いものでは60~70万に達している回もあります。一方の児嶋は多くのレギュラー番組を抱える多忙さもあって、YouTubeにそれほど注力していないのかもしれませんが、90万人の登録者がいながら、直近数カ月の動画再生数は1~5万回と低迷中。YouTubeでウケやすいグルメに的を絞り、その造詣の深さをしっかりとアピールできている渡部に対して、児嶋はイマイチ動画のジャンルや“やりたいこと”が定まっていません。視聴者からすると、チャンネル登録はしてみたものの、徐々にマンネリ状態となったのか、数字の面で両者の明暗が分かれる結果となっています」(テレビ誌ライター)
地上波では現在でも“渡部バブル”の勢いが残っている児嶋ではあるが、重要な人気の指標の一つであるYouTubeでは、完全に渡部に逆転を許している格好だ。同じく不祥事でテレビから姿を消した元雨上がり決死隊・宮迫博之とは違い、長い暗黒時代を潔く受け入れて、活動を休止していた渡部。時間はかかったが、数字でその人気を証明しており、いよいよ本格復帰に向けた動きも強まってくる頃かもしれない。
(木村慎吾)