驚異の大ベストセラー本に“作品”を寄稿していたお笑い芸人がいる。ピン芸人のネゴシックスだ。
ネゴシックスはキャリア23年目、大阪NSCの同期には南海キャンディーズ・山里亮太、なかやまきんに君、キングコング、NON STYLEらの売れっ子がいる。ネゴシックスも、04年と05年の「R-1ぐらんぷり」(現「R-1グランプリ」)でファイナリストとなったが、いまだ低空飛行の感が否めない。
その一方、アーティスト「NEGO6」としては波に乗っている。絵を描くきっかけとなったのは、「エンタの神様」(日本テレビ系)などの出演していたお笑い番組が相次いで終了したこと。30歳を過ぎて仕事が激減し、東日本大震災が起きた11年には無職同然となった。
テレビの仕事が激減した時期に、同じ趣味の麒麟・川島明、とろサーモン・久保田かずのぶ、ムーディ勝山らと集まって絵を描いていた。称賛されたことで本腰を入れ、15年にアーティスト仲間のCHANMENと合同展「画ムシャラツイスト」を開催。その後も企業や有名ブランド、雑誌などにロゴデザイン、イラスト、キャラクターを提供。現在放送中の博多華丸・大吉と千鳥のバラエティ番組「火曜は全力!華大さんと千鳥くん」(フジテレビ系)のスタジオセットも手掛けている。
「絵を展示会に出品すると、値段が付いたことに喜びを感じたそうです。ネタやギャグはプライスレスだけど、絵では1枚50万円の高値が付いたことも。この数年間の稼ぎは9:1で、圧倒的にイラストレーターの仕事が多いそう」(スポーツ紙芸能記者)
代表的なのが、未就学児から小学6年生向けまで、シリーズ累計1千万部を突破した大ヒット本「うんこドリル」の挿絵だ。グッズ販売やゼミ開校、警察や金融庁など行政や大手企業とも手を組み、子どもに向けた啓蒙・啓発活動にも協力している。
「芸人ではパッとしなかったけど、ベストセラーにかかわれたおかげで、現在の住まいは都内でも有数の高級住宅街、港区の家賃29万円の高級マンションだそう。いまや月収100万円も珍しくない“先生”です」(前出・芸能記者)
いまでも川島の右腕であることに変わりはない。プライベートの大半は川島と過ごす。互いに活躍の場は違うが関係性は昔のままだそうだ。
(北村ともこ)