5月12日、Xのトレンドに急浮上した「任天堂の対応」なるワードが、ネットをザワつかせている。
発端となったのが、あるXユーザーによる一連のポスト。小児がんで余命宣告を受けた息子がいるという同ユーザーは、任天堂のアカウントへのリプライとして6月5日の発売を控えて予約殺到により入手困難な「Nintendo Switch2」の優先販売を要望。
「主人は4月に応募しましたが落選してしまいました」「小児がん患者の購入優先度を上げていただけませんか?そのほうが御社のイメージアップにも繋がるはずです」と綴っていた。
後日のポストでは、任天堂のカスタマーサポートセンターに同様の問い合わせを行ったところ、同社から断りの連絡が届いたと明かし「人間味が無く冷たい返事」と任天堂を批判したのだ。
「このユーザーは任天堂からの返信をコピーしてポストしていたのですが、同社の対応は非常に丁寧な印象。Switch2の優先販売は断ったものの『お子さまの回復を心よりお祈り申し上げます』とお見舞いの言葉も添えられていました」(ITライター)
こうした投稿を受け、Xでは「任天堂の対応」を巡る議論が沸騰している。ITライターが続ける。
「優先販売を要望したXユーザーに同情する声もありましたが、とりわけ目立つのが任天堂の『特別扱いしない姿勢』を評価する声ですね。Switch2の人気が過熱しているだけに今回の対応は正しかったと思います」
ITライターが任天堂を評価する背景には「転売対策問題」があるとも。
「任天堂はSwitch2が転売目的で買い占められることを危惧し、様々な方策を講じている。いかに切実な事情があるとしても特例を認めてしまえば、悪質な転売屋が『病気の子供がいる』と虚偽の説明をして購入を図るのは目に見えている。混乱を避けるためにも妥当な判断だったといえます」(前出・ITライター)
結果的に評価を上げた任天堂であった。
(塚原真弓)=画像はイメージ=