「うわぁ、これはトラウマかも…。いまいましいコルセットのせいで、息ができなかった…。この撮影は悪夢だった」
自身の出世作となった大ヒット映画「タイタニック」(1997年)のロマンチックな名シーンを振り返り、吐き捨てるように口にしたのは、ファッション誌「VOGUE」のYouTubeチャンネル「VOGUE JAPAN」に出演した、ハリウッド女優のケイト・ウィンスレットだ(7月1日付)。
「タイタニック」は、言わずと知れた豪華客船タイタニック号を舞台に描かれた感動作。セリーヌ・ディオンが歌う主題歌「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」も大ヒットし、主題歌賞、音楽賞、作品賞、監督賞など、アカデミー賞11部門で受賞。ヒロインである上流階級の娘・ローズを演じた彼女も、主演女優賞にノミネートされた。
そんな「タイタニック」名シーンの1つに数えられるのが、両腕を広げたローズを、青年ジャックを演じたレオナルド・ディカプリオが背後から支え、キスへと発展する船首のシーンである。これを「悪夢」と振り返った彼女。このシーンは当然と言うべきか、全体の船のセットではなく、船首のみの切り取られたセット。はしごを上った先だったことから、ヘアメイクさんに随時フォローしてもらえなかったという。
「レオはノーメイクじゃなくて、わざと日焼けして茶色のメイクもしてた。懐に隠し場所があって、彼のメイク道具、ブラシ、スポンジ。反対側に私のものを入れて、シーンの合間に(自身で)メイク直しをした」(ケイト)
キスシーンでは、ディカプリオの日焼けメイクが彼女の顔に、彼女の色白メイクがディカプリオの顔につき、苦労したことを語る。よって、世の若い男女のため息の出るようなこのシーンについて、彼女はこうも言い切ったのだった。
「当然、世界中の女の子が彼のキスを望んだけど、それほど良くなかった…」
(所ひで/YouTubeライター)