8月12日放送の「海のはじまり」(フジテレビ系)第7話で見せた池松壮亮の圧倒的な演技力にネット上では数多くの称賛の声があがっている。
この日の放送では、生前の水季(古川琴音)と津野くん(池松)の特殊な関係が展開された。
水季は津野くんが自分に好意を寄せていることを知りながら、その気持ちを利用するように海(泉谷星奈)の世話をあれこれと頼み、それを喜んで引き受けてくれる津野くんは、まさに“巻き込まれ男子”であり“振り回され男子”そのもの。
海が津野くんに懐くのも当然な日々が津野くんの回想として描かれた。母親の朱音(大竹しのぶ)に子育てを手伝ってもらうことがイヤで、津野くんに子育てを手伝わせていた水季も“鬼”だが、水季が亡くなった後の朱音の津野くんに対する態度も“鬼”だった。水季が亡くなった後、海と2人で住んでいた部屋の片づけを朱音がしていた時に、津野くんが「手伝いましょうか」と声をかけると「触らないで。家族でやるんで大丈夫です」と拒絶された時には、「オマエの娘は家族じゃない津野くんに、さんざん孫の面倒を見てもらってたんだよ!津野くんの好意につけ込んで!!」と怒りに震えてしまった。母娘そろって鬼だから腹が立って仕方ない。
終盤では津野くんが弥生(有村架純)に、水季と海が2人で夏(目黒蓮)の部屋を訪ねようとしたが、夏の部屋から弥生が出てくるところを水季が発見して引き返したことをチクるように明かし「南雲さんそういう人なんですよ。そういうこと知らずに(海ちゃんの母親)代理されるの、なんか嫌なので言っておきます」と釘を刺していたが、弥生はそれを聞かされ「ありがとうございます、そういうの全部教えてください」と感情を消して返答。最終的には津野くんが弥生と水季の“似ているところ”に気付き、「海ちゃんが(自分の)連絡先、知ってるんで、何かあったら連絡ください」と弥生に心の中で手を差し伸べたところで、私は「津野くん!」と声を出して不覚にも泣いてしまった。
弥生にキツイ言葉をかけていた理由もちょっとだけこの日の放送でわかり、私は「津野くん推し」になった。“巻き込まれ男子”で“振り回され男子”の津野くんは、水季亡き後、今度は弥生に「ボクのことを巻き込んでいいよ」「振り回してもいいよ」と言う代わりに、電話番号を遠回しに教えたのだ。
なんなんだ、津野くんの底なしの優しさは。この夏は、津野くんの優しさを全面的に応援することをここに宣言します!
(森山いま)