珍しく感情をあらわにしたレアル・ソシエダMF久保建英の“ブチギレ”ゴールパフォーマンスに関して、チームメイトがその原因を示唆する証言を残している。
現地時間8月24日、スペインのラ・リーガ第2節では日本代表MF久保を擁するレアル・ソシエダがエスパニョールとアウェイで対戦し、1-0の勝利を収めた。ソシエダにとってはこれが今季初勝利。そして、貴重な白星をチームにもたらしたのは久保だ。
ただ、この日の久保はまさかのベンチスタートで、頼れるエースを欠いたソシエダは敵地での一戦で苦戦を強いられることに。なかなかゴールを奪えない時間帯が続くと、後半21分にピッチへ投入された久保は後半35分、得意の右サイドからのカットインで相手DF2人を翻弄。アッという間にバイタルエリアに侵入すると左足を勢いよく振り抜き、鮮やかにネットを揺らした。
相手陣内でのファーストプレイで見事なゴールを決めた久保はしかし、いっさいの笑顔を見せない。祝福に駆け寄ってきたチームメイトからのハグも拒否。明らかに不機嫌な表情のまま、スタジアムのソシエダファンに向けて自身のユニフォームをアピールし、SNSでは「めっちゃ機嫌悪い」「珍しくなんか怒ってますね」「チームメイトを突き放したのは何なん?」などの声が相次いだ。
「おそらく“怒り”の矛先は自身をベンチスタートとしたイマノル・アルグアシル監督に向けたのでしょう。久保は今夏、イングランドの名門リヴァプールやアーセナルからの関心が伝えられましたが、“ソシエダ愛”を貫いてチームに残留。にもかかわらず、前節は失点直後にベンチへ下げられ、今節はまさかの先発落ち。その鬱憤を決勝ゴールという形で晴らし、“オレを誰だと思ってるんだ!”と言わんばかりにみずからのシャツをアピールしました。なお、試合後のインタビューでアルグアシル監督は『(久保の怒りのゴールパフォが)誰に向けてのものだったのかはわからない』と話していますが、チームメイトのMFマルティン・スビメンディは『今日、タケはベンチスタートだと知ってすごく不満そうだった。でも、きちんと結果を出してくれたね』とコメント。やはり、スタメンではなかったことが機嫌を損ねてしまったようです」(スポーツライター)
次節、ソシエダは28日にホームでアラベスを迎え討つことになるが、チームに初勝利をプレゼントした久保の先発復帰は間違いないだろう。
(木村慎吾)