サッカー元日本代表DFで現在はタレントや解説者として活動する槙野智章が、間近で見ていたという2022年カタールW杯「三笘の1ミリ」を振り返っている。
槙野は、野球やサッカー、ラグビー、フィギュアスケート、バレーボールなど、今も語り継がれる日本スポーツ史に残る感動の名シーンをランキングでまとめた「中居正広のスポーツ珍プレー好プレー」(フジテレビ系)にゲスト出演(9月16日放送)。番組では、全体の2位に入ったカタールW杯・グループリーグのスペイン戦で起きた奇跡のシーンを映像と共に紹介し、「三笘の1ミリ」を取り上げた。
これは、1-1の同点で迎えた後半51分、MF三笘薫が相手ゴールラインギリギリから左足でクロスを上げた場面のことで、これをMF田中碧が合わせて勝ち越しゴールを奪取。しかし、三笘がボールに触れた瞬間にはすでにラインを大幅に超えているようにも見え、長時間に及ぶビデオ判定の末、かすかにボールがラインにかかっているとジャッジされ、得点が認められたのだった。
この感動的な場面を、ABEMAのピッチリポーターとしてすぐそばで見ていたのが槙野で、番組MCの中居正広から「(ボールがラインアウトしたかどうかは)肉眼では難しい?わからない?」と聞かれると、「でも、全世界で1番最初に“出てない”と言ったのはボクでした」と豪語。タレント・朝日奈央からは「絶対ウソ!」だと疑われたが、槙野は「『三笘の1ミリ』って言ってますけど、ボクはずっと『槙野の肉眼』って言ってました」とアピールしてスタジオを盛り上げている。
「ABEMA配信の同一戦では、メイン解説を担当した元日本代表MF本田圭佑氏が、ピッチ脇のすぐそばで見ていた槙野に“今のライン出てたよな?”と尋ね、槙野が『出てないぞ!出てないぞ!』と興奮気味に返すやり取りがありました。当然、あらゆる国で放送されているW杯なので、この槙野の指摘が“全世界で1番最初”かは不明ですが、日本では誰よりも早く“ボールが出ていない”ことを声高に叫んでいたことは事実です。ただ、このシーンを巡っては、ビデオ判定専門の審判団がスーパースローカメラを使って、あらゆるアングルから映像を何度もリピート再生して検証しています。彼らをもってしても、およそ数分間は結論が出せないほどのミリ単位の判定だったので、ピッチ脇からの肉眼で見た程度ではジャッジはほぼ不可能。よって、槙野の“出てないぞ!”は期待が大半を占めた“出ていないと信じたい!”というニュアンスだったとも考えられますね」(スポーツライター)
結果的に日本はグループステージでドイツとスペインを下すという快挙を達成。首位で決勝トーナメント進出を決めており、間違いなくスポーツ史に永遠に残り続ける歓喜の瞬間だったと言えるだろう。
(木村慎吾)