今、トレンドになっている「マイクロニードルコスメ」。マイクロニードルは、美容医療のマイクロニードル施術からきている言葉で、肌に微小な傷を付けて創傷治癒と呼ばれる自然な治癒プロセスを刺激する施術や手法のこと。
この治癒プロセスでは、肌にもともと含まれるコラーゲンやエラスチンといった弾性繊維の生成が促進されます。その結果、シワやたるみの改善、毛穴の縮小、肌のトーンおよびテクスチャの改善といったさまざまな効果が期待できるそうです。
エルムクリニック麻布院院長で美容皮膚科医の横山歩依里さんによれば、美容クリニックで行われているマイクロニードル施術でメジャーなものは「ポテンツァ」と「ダーマペン」と呼ばれるものなんだとか。いずれも微小な針を用いて施術を行います。
例えば、ポテンツァでは「PLLA(ポリ-L-乳酸(Poly-L-Lactic Acid))」というコラーゲンの生成を促進するといわれる薬剤を注入することが多いそうです。
そんなマイクロニードル施術を家にいながらでも実施したいというニーズが高まっているのか、最近では市販のマイクロニードルコスメも増えているようです。
マイクロニードルコスメの種類は複数あります。いずれも針を使うことは共通していますが、無数のマイクロニードルがついている注射器のようなスティックの先を肌に押し当てながら、ヒアルロン酸やレチノールなどの美容成分を注入するタイプもあります。
他にも、ヒアルロン酸などの成分を針状に固めたパッチ状のシートを肌に貼るタイプ、美容成分を小さな針状に固形化して配合した美容液やクリームタイプ、小さな針状のパウダーを化粧水や乳液などの液状のスキンケアコスメに配合しているタイプなどがあります。
マイクロニードルコスメは美容クリニックでの施術とは異なり、ニードルが到達するのは真皮の上の角層のところまで。しかも、麻酔不要でほとんど痛みを感じないため、針を刺すといっても抵抗なく使えます。
そんなマイクロニードルコスメの製品例として、CONCの「CONC リンクルインジェクション」があります。注射器のようなスティックの先にマイクロニードルがついているインジェクション型で、あまり見かけない新しい形状と使用方法が2023年6月の発売後大いに話題を呼び、今でも注目を集めています。
CONC リンクルインジェクションには、プラセンタ様細胞を培養して得られる細胞培養上清液「セラメント」や、ユーグレナエキス、次世代型レチノールなどが含まれています。おでこや眉間、目元、ほうれい線周りなど、年齢サインが出やすい部位にアプローチしてくれ、ふっくら弾むようなハリ感のある肌に導かれるとか。これなら日常的なケアもできそうですね。
パッチ型の製品としては、2024年2月に発売されたマンダムのニードルパッチ「ホリーディア ナイトフォーカスパッチ」があります。2枚で3,600本の美容液針が施されていて、1枚当たり化粧水1本分のヒアルロン酸を配合し、コラーゲンは従来品比1.5倍に増量しているのだとか。刺激を低減した先端が平らな針なので、貼りながら眠っても問題ないそうですよ。
マイクロニードル美容施術を受けるのは「ちょっとハードルが高い」と感じる人も多いでしょう。でも、施術には興味がある。そんな人は、市販のマイクロニードルコスメなら手軽に始められそうです。ぜひトライしてみてはいかがでしょうか。