ホテルでの性加害疑惑報道をめぐる訴訟を取り下げ、芸能界復帰が囁かれるダウンタウンの松本人志について、何度も共演歴がある俳優・梅沢富美男が「良かったんじゃないですかね」と後押しするコメントを残している。
松本は今年1月より活動を休止し、自身の性加害疑惑を報じた週刊文春の発行元・文藝春秋社などを相手取って、5億5000万円の損害賠償や記事訂正を求めて裁判を開始。およそ10カ月が経過した11月8日に訴訟を取り下げたことが発表された。
今後、どのタイミングで松本がテレビ復帰を果たすのかについて様々な議論が交わされている中、梅沢は11月16日に都内で行われた「第17回日本シューズベストドレッサー賞」授賞式に登壇し、「松ちゃんは貴重な方なので、早めに決着つけてほしいなってずっと思ってましたから。良かったんじゃないですかね。これから復帰するにあたって、いろんな障害はあると思いますけど、ダウンタウンといったらもう2度と出てこないコンビなので、ぜひまたお笑いの世界に復帰していただいて、みんなを楽しませてもらえれば最高ですね」と、松本の復帰を歓迎した。
一方で、梅沢は同じく女性への性加害容疑で世間をザワつかせた元ジャングルポケット・斉藤慎二については、10月に行われたイベント後の囲み取材で「斉藤のバカがくだらない事やりやがって」「(ロケバス内での出来事に対し)場所があるでしょう。そういうルールを守れない男はダメ。情けない」「手を出したとか、出してないとか、そういう問題じゃなくて、やって良い場所と、悪い場所があるだろう」「ロケバスなんて、とんでもない話ですよ。本当にバカ」などと厳しく非難している。
「松本は裁判沙汰、斉藤は警察沙汰という点では大きな違いがありますが、女性への性加害の疑いが持たれているという点では同じはず。なのに、松本の復帰は歓迎で斉藤は猛批判という梅沢のスタンスはダブルスタンダードの印象を与えます。また、“手を出したかどうかではなく、やって良い場所と悪い場所がある”という斉藤への言及や、松本には才能があるから復帰してもいいともとれる言い方にも違和感を覚えたとする声があります。ネットには『お笑いの才能次第ってこと?』『梅沢基準だとロケバスはダメだが高級ホテルなら良いらしい』『復帰した時に自分を番組で使ってという松本へのメッセージ』など、ツッコミを入れる声が見られました。松本の場合、文春側に求めていた5億円の損害賠償、記事の訂正、いずれも実現できておらず、当初の要求がまったく叶わず、しかも裁判を終えたのが松本側の取り下げによるものということで、“文春の記事は訂正しなくて良いってことね?”と報道を事実だと解釈する人が増えてしまうのも当然で、そう考えると、現段階では復帰のハードルはかなり高いのではないでしょうか」(テレビ誌ライター)
また、松本側の弁護士は今回の件に関する会見を開くつもりがいっさいないことを15日に発表している。
真相がはっきりとしていない現在の状況で、はたして松本は視聴者を“楽しませる”ことができるのか。今後の動向が注目される。
(木村慎吾)