松本若菜が主演を務めるドラマ「わたしの宝物」(フジテレビ系)が、いろいろな意味で話題のマトだ。
神崎美羽(松本)は、幼馴染みの冬月稜(Snow Man・深澤辰哉)と一夜限りの関係を持ち冬月との子を妊娠。夫の神崎宏樹(田中圭)に偽って出産し、夫婦の娘として育てるという“托卵”がテーマのドラマだ。ショッキングな題材を取り扱うドラマとして回を追うごとに毎にSNSが盛り上がっているが、11月14日に放送された第5話は特に展開がひどいと視聴者が大荒れになった。
「5話では、宏樹が自分の子どもではないことに気づく。しかも、夫婦と仲が良かった恒松祐理演じる友人・真琴から、女の勘だと前置きされながらも、宏樹が浮気をしていることを明かされ、DNA鑑定で実子でないと知る。もともと宏樹は初回では、仕事のストレスで妻にモラハラをする最低男として描かれていましたが、娘が生まれたことで考えを変え、子煩悩な父親に変貌。ところが溺愛するその娘が実の子ではないことを知り、絶望する姿に、視聴者は衝撃を受けたんです」(スポーツ紙記者)
しかも、知ったのは、ハーフバースデー(生後6カ月目)を祝おうとした直前という設定。最悪のタイミングで妻の不倫や托卵を知ることになり、視聴者からもSNSに「ラストが悲しくて号泣」「つら過ぎる」と戸惑いのコメントを多く投稿されたが、その絶望的状況の宏樹を表現する田中の演技に称賛の声が集まっているのだ。
「田中は、記念撮影しながら家族の前で号泣する演技を見せたのですが圧巻の表現力。虚しさや悲しさ、さらには自分がモラハラしてきた後悔など様々な感情を短い時間で見せきった。さらに第6話の予告では、娘を抱いた宏樹が海へ入水しようとしている姿が映されている。田中の憔悴しきった表情を見ているだけで感動する出来栄えの映像で、テレビ業界でもさすがは田中圭だという声が上がっています」(民放関係者)
抜群の演技力を見せた田中が扮する宏樹が人気キャラになりすぎ、松本と深澤らが完全に霞んでいるとも。
「特に深澤は、演技の経験もそれほど多くなく、役どころも不倫男役ですから最初からマイナスイメージ。また、恒松演じる真琴が結果的に不倫をバラした形で、SNSではバッシングを受けています。今後、さらに美羽が夫を追い詰めることになりそうで、今年女優としてブレイクしたばかりの松本の人気が少々心配です。話題のドラマですが、結果として田中の一人勝ちで終わってしまいそうな勢いですね」(前出・民放関係者)
もともと、「おっさんずラブ」シリーズ(テレビ朝日系)や「あなたの番です」(日本テレビ系)など大ヒットした主演作が多く、その演技力に熱狂的なファンを持っている田中。「わたしの宝物」でも格の違いを見せて、話題をさらっていきそうだ。とはいえ、美羽、冬月、恒松もそれぞれに難役であり、11月21日放送回で第6話となる同作で、演技力が磨かれることも間違いない。
(渡邊伸明)