「THE W」の「国民投票」が物議 「ほとんど無意味」でも導入せざるを得ない「2つの理由」

 12月10日、女性芸人のナンバーワンを決める「THE W 2024」の決勝大会が日本テレビ系で放送され、「にぼしいわし」の優勝で幕を閉じた。

 過去最多となる903組がエントリーした今大会。4組によるトーナメントが3ブロックで行われ、勝ち残った3組が最終決戦に進出し、女王の座を争った。

 最終決戦では全組がそろって下ネタを用意し視聴者をザワつかせた同番組だが、最大のハプニングとなったのが「国民投票」と「芸人審査」のズレである。テレビ関係者が語る。

「『THE W』では2019年以降、データ放送の『dボタン』を活用して視聴者に投票してもらい、一票として換算する『国民投票』のシステムを導入しているのですが、今大会では国民投票の結果とスタジオの審査がことごとく分かれてしまった。合計10回の対戦で国民投票が入った組が勝ち残ったのは3回だけ。これでは視聴者も興ざめですよ」

 大会に水を差してしまった国民投票だが、同関係者は「放送する日テレとしては、ほとんど無意味でも『国民投票を導入せざるを得ない理由』がある」と指摘する。さらにこう続ける。

「ひとつは視聴率の問題。今回は平均世帯視聴率6.6%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)で過去ワーストの数字となってしまいましたが、一定の視聴率増加が見込める『参加型企画』の国民投票がなければもっと下がっていたでしょう」

 ほかにも国民投票をやめられない理由が。

「審査員に“格”が不足しているのも大きい。今回は麒麟・川島明、アンガールズ・田中卓志、笑い飯・哲夫、マヂカルラブリー・野田クリスタル、さらば青春の光・森田哲矢、阿佐ヶ谷姉妹・渡辺江里子が審査を務めましたが、大御所が審査を担当するM-1やキングオブコントと比べると明らかに“ありがたみ”に欠ける。こうした事情から国民投票のお墨付きが欠かせないんです」(前出・テレビ関係者)

 完全に裏目に出てしまった。

(塚原真弓)

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